円安は「米国の陰謀」のせい?
これまで、ドル高・円安の背景として挙げてきた「米国の金融政策によるドル高」というシンプルな原因以外における「円安は米国の陰謀」とする説で聞かれるのは、中国で米国離れが進んだことで、その代わりに「日本が米国債を買わされて」おり、それに伴う円売り・ドル買いが発生しているのでは、というものです。
中国が2013年11月をピークに、少しずつ米国債の保有残高を減少させています。その中で、日本は2019年以降、最大の米国債保有国となりました。中国やロシア、その他新興国などで米国離れが起こりつつある中、米国は国債の引き受け手に困っており、日本は購入するよう圧をかけられているのではないか、という主張がごく一部で聞かれました。
ただ、日本の米国債保有残高は、2018年終盤から2021年終盤にかけて増加したものの、2022年10月にかけては減少。その後は少し増えてはいますが、積極的に買っている様子はありません。この推論も的外れと言えそうです。
石川 久美子
ソニーフィナンシャルグループ株式会社 金融市場調査部
シニアアナリスト
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![[出典]:米財務省](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/f/b/540/img_fbe8580cf62e78462073784b1782f2cd169353.jpg)