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離婚後の生活を立て直す具体的な方法
では、明子さんのように突然の事態に陥った場合、どのように生活を立て直していけばよいのでしょうか。重要なことは、パニックにならず、一つずつ課題を整理していくことです。
まずは「支出」を見直しましょう。収入が不安定な状況でまず着手すべきは、支出の把握と削減です。特に、通信費や保険料、光熱費といった「固定費」の見直しは効果が大きく、資産の目減りを防ぐための第一歩となります。
さらに、「将来のお金」を可視化することも重要です。「老後はどうなるのか」という漠然とした不安は、精神をすり減らします。そこで有効なのが、将来の収入と支出を予測する「キャッシュフロー表」の作成です。お金の流れを具体的な数字でシミュレーションし、問題点を可視化することで、漠然とした不安は「解決すべき課題」に変わります。これにより、精神的な安定を得ることにも繋がります。
そして、活用できる「公的制度」を知りましょう。離婚後の生活を支える公的制度を知っておくことも重要です。特に「年金分割制度」は、婚姻期間中の厚生年金記録を夫婦で分割できる制度です。明子さんも受け取ることができます。原則65歳からの受給となりますが、将来の生活設計を立てるうえで大きな支えとなるでしょう。
65歳までの生活費をどう確保するか、そして老後の生活費をどう準備するか、段階的に計画を立てることで、安心して未来へ踏み出すことができます。