背景
生成AIの急速な普及により、ユーザーの行動様式は大きく変化しています。従来のカスタマージャーニーフレームワークが前提としていた、「広告などを通じて受動的に情報を受け取り、認知する」といった行動パターンは、現実との間に徐々にギャップが広がりつつあります。
実際に当社が実施した生成AIユーザーへの調査(※)では、曖昧で漠然とした要望や悩みに対して「まずは生成AIに聞いてみる」といった情報収集行動が一定数確認され、生成AIが消費者にとってファーストタッチのきっかけを与える存在として機能していることがわかりました。さらに、生成AIユーザーのうち約4割が、生成AIとの対話をきっかけに実際の購買に至っているという結果も得られています。
こうしたユーザー行動の変化は、生成AIのさらなる普及とともに今後も加速していくと予想されます。こうした背景を受け、企業が生成AI時代においても迷うことなく戦略設計を行えるよう、当社では様々なユーザー行動の変化およびマーケティングの現場で起きている変化を調査・分析し、その知見をもとに、新たなカスタマージャーニーフレームワーク「PRCA(プルカ)」を策定いたしました。
※PLAN-B調査「生成AIとの対話による購買行動調査」(https://www.plan-b.co.jp/news/ai_purchase_report_202506/)より
生成AI時代のカスタマージャーニーモデル「PRCA(プルカ)」とは
「PRCA(プルカ)」は、生成AIを起点としたユーザーの意思決定プロセスを4つの段階で整理した、 現代の行動様式に即したカスタマージャーニーフレームワークです。
ユーザーは生成AIとの「対話」を起点に、検索エンジンと行ったり来たりしながら情報を検証し、自分自身のケースに合った文脈に沿って比較検討を繰り返しながら行動に至ります。
Prompt(疑問提示)
ユーザーはまず生成AIに対して、曖昧で漠然とした疑問を投げかけます。生成AIの対話型インターフェースは、従来の検索エンジンよりも潜在ニーズを引き出しやすいという特徴があります。
Review(情報の正確性確認)
ハルシネーション(誤情報を生成する現象)のリスクもあるため、ユーザーはAIが返した情報をそのまま鵜呑みにせず、Web検索などを通じて情報の真偽を裏取りします。信頼できる情報かどうかを精査するプロセスです。
Compare(比較検討)
多様な選択肢や視点を比較し、自分の価値観や状況に合った判断軸で最適な解を探ります。従来の機能的な比較だけではなく、自分自身のケースに合った文脈での比較が重視されます。
Act(行動・再検索)
検討結果をもとに実際の購入や申し込み、問い合わせ、または必要に応じて追加の検索に至ります。
今後の展望
PLAN-Bグループでは、PRCA(プルカ)モデルを活用し、生成AI時代に最適化されたマーケティング戦略の提案を推進してまいります。企業がお客様とより深い関係性を築くためのアプローチとして、本モデルの普及、およびこれをもとにしたマーケティング支援を展開してまいります。
【会社概要】
会社名:株式会社PLAN-B
公式サイト:https://www.plan-b.co.jp/
【出典】
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000068228.html