(※写真はイメージです/PIXTA)
詐欺対策、5つのチェックポイント
警視庁のホームページでは、特殊詐欺対策として気を付けるポイントがあげられています。
・「必ずもうかる」「あなただけ」といった文言に注意
・投資を勧めている「著名人」がなりすましではないか
・投資に関係する「暗号資産」や「投資アプリ」等が実在するか
・振込先の口座に不審な点がないか
Aさんは愕然としました。投資先が実在しないどころか、あらゆるチェックポイントに該当していたにもかかわらず、甘い誘惑に安易に乗ってしまったことを激しく後悔します。親から相続した大切な土地を担保に入れ、さらにこれまでの貯蓄もゼロ。どうやって生きていけばいいのかと、Aさんは完全に途方に暮れてしまいました。
すっかり意気消沈し、取り返しのつかないことをしてしまったと落ち込むAさん。両親が生前、「楽して稼げる仕事はない。お金は降ってこない」と口にしていたことを思い出します。
Aさんは恥をしのんで、わずか2ヵ月で元職場へ復職直談判にいきます。元職場の社長はAさんの親と同じ世代。事情を酌んで、温情で元の鞘へと戻してくれました。
「本当に浅はかでした。これからは親の言葉を肝に銘じて、人生をやり直します」と、Aさんは語ります。Aさんのように、甘い勧誘をきっかけに冷静な判断力を失ってしまうことは誰にでも起こり得ることです。周りがみえなくなってしまうことのないよう、信頼できる誰かに相談することが重要です。
警視庁の特殊詐欺対策ページ「SNS型投資詐欺」
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/investment/#example
三藤 桂子
社会保険労務士法人エニシアFP
代表