年金分割で熟年離婚増加…結婚生活から解放されるセカンドライフ
婚姻中に双方の協力によって取得した財産は、その名義にかかわらず、財産分与の対象となります夫婦の一方が婚姻前から所有していた財産、相続や贈与等によって単独名義で取得した財産などは原則として分与の対象外となります。もちろん、4,000万円という退職金も分与の対象。年金もしっかりと分割を主張しています。
離婚時の年金分割は、夫婦の一方が結婚期間中に納付した厚生年金や共済年金の保険料に基づいて算定される年金額を、離婚の際に一定割合で分割する制度。2004年には夫婦間の話し合いで合意した割合(最大50%)で年金を分割する仕組みである「合意分割」、2008年には、専業主婦(夫)など、厚生年金の第3号被保険者であった人が対象で、夫(妻)が納めた厚生年金の50%を自動的に分割する「3号分割」が施行となりました。 年金分割制度により、離婚後でも一定の年金を受け取れる安心感が広がったため、熟年離婚が増加したといわれています。
離婚を切り出してからは弁護士を通して話し合いがもたれ、自宅を出てからは一度も元夫とは顔を合わせていません。元夫の様子は2人の娘を通して話を聞くことがあるといいます。
――最後に「お前1人で何ができるんだ!」と怒鳴られましたが、私からしたら「あなた1人で何ができるのよ」といったところ。実際、家事は何もできない人だから困っているらしいですよ。毎日、コンビニのお弁当を買って食べてるって
60歳を前に、30年超の結婚生活に終止符を打った中野さん。財産分与で働かなくてもいいだけのお金はあるといいますが、30数年ぶりに働きに出ているといいます。
――週5回ほど、カフェでアルバイト。やっぱりアルバイトは若い人が多いけれど、最近は私くらいの人も多いんですって
仕事を通じて知り合ったバイト仲間の影響で、最近はダンスを始めたといいます。
――結構多いのよ、私くらいの年齢からダンスを始める人。そこで同年代のお友だちも増えて。本当に毎日が楽しいわ
【熟年離婚した男女に聞いた「熟年離婚して感じたメリット」は?】
・金銭面で楽になった…男性:30.1%、女性:17.6%
・親戚付き合いがなくなった…男性:23.1%、女性:21.4%
・仮面夫婦を演じる必要がなくなった…男性:18.8%、女性:23.8%
・DVやモラハラから解放された…男性:8.6%、女性:16.1%
・子どもへの悪影響がなくなった…男性:8.2%、女性:12.9%
・メリットはない…男性:5.2%、女性:2.0%
※出所:ツナグ離婚弁護士(株式会社Clamppy)
離婚に向けて準備万端で臨んだ中野さん。結婚生活で感じていた抑圧から解放され、自由を謳歌しています。
【参考資料】