離婚に向けて虎視眈々と準備を進めてきた58歳女性「毎日が楽しいです」
――還暦まで2年。最近は毎日が本当に楽しいです
中野真由美さん(仮名・旧姓藤原)。32年間連れ添った夫との離婚が成立し、清々しい気持ちでいっぱいだといいます。
元夫は、大手電子会社で働くサラリーマン。順調に出世していき、50代には部長。定年後も会社に残り、後輩のサポートにあたっていたといいます。大手企業の部長というだけあり、かなりの高給。最高月収は100万円を超え、退職金も4,000万円近くあったとか。周囲からは「本当にいい人と結婚したね」といわれますが、中野さんは結婚して10年ほど過ぎたあたりには離婚を意識するようになったといいます。
「夫は何かと私を見下していました」と中野さん。元夫本人は自覚はありませんでしたが、結婚して以来、発言がすべてモラハラだったといいます。
――専業主婦なんて誰でもできるだろ
――こんな家に住めるのは誰のおかげだ
――自分で稼いでから文句をいえよ
――掃除が甘いんだよ、これで家事してるつもり
――子育てくらい当たり前のことだろ
――ただの主婦が偉そうにするな
――隣の奥さんはもっと気が利くぞ
――他の女と結婚してれば、もっと幸せだった
――一緒にいるだけでストレスだ
数えたらきりがないモラハラ発言の数々。一流大学から一流企業、さらには部長にまで上り詰める……まさにエリート街道を歩んできた元夫。それに対し真由美さんは短大を卒業後、元夫の会社に契約社員として入社。そこで元夫と出会い結婚。このキャリアの差が元夫が真由美さんを常に蔑む根本だったと感じています。
結婚10年を経ったころには、すでに離婚を決意。ただ経済的に自立できるかどうか、不安だったといいます。それであれば、しっかりと財産分与して、不自由のない人生を送れたほうが得だと考えたといいます。
――20年近く、元夫からのモラハラを記録してきました。離婚となったときの証拠として