(※写真はイメージです/PIXTA)

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)は、鉄骨、鉄筋、コンクリートを組み合わせた高強度の建築構造です。SRC造は優れた耐震性と耐火性を持ち、大規模な建築物に適していますが、その特性ゆえに独自のメリットとデメリットがあります。本コラムでは、SRC造の特徴、他の構造との比較、そして法定耐用年数や実際の寿命について詳しく解説します。

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SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造 )とは?

SRC造の建物の工事現場
(画像:PIXTA)

 

SRC造とは、Steel Reinforced Concreteの略で、鉄骨鉄筋コンクリート造のことをといいます。その名の通り「鉄骨と鉄筋によって補強されたコンクリート」を意味し、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた建築構造です。柱や梁などの建物の骨格部分を構成する際に、鉄骨を軸として周囲に鉄筋を配置した骨組みに、コンクリートを流し込みます。

 

鉄骨は引っ張る力に強く圧縮に弱い、鉄筋コンクリートは圧縮に強く引っ張る力に弱いため、鉄骨と鉄筋を用いることで非常に高い耐久性や耐震性を確保できるのが特徴です。また、防音性や耐火性にも優れています。このようにSRC造は、高層建築物において求められる多くの条件を満たしており、広い空間を確保しながらも強度を保持できるため、オフィスビルや商業施設などに最適な建築構造です。

RC造・S造・W造との違いとは?特徴と項目別に違いを解説

SRC造の他にも、RC造、S造、W造といったさまざまな建築構造があります。

これらの構造の特徴について、以下の表にまとめました。

それぞれの建築構造について、防音性、耐火性、耐震性、コストの比較も表にしましたので、ぜひ参考にしてください。

 

SRC造は、総合的に最も優れた性能を持つ建物構造ですが、他の構造に比べて建築費用が高くなります。

 

RC造はSRC造に次ぐ耐久性や耐火性を持ち、コストもSRC造よりは低いため、バランスの良い建築構造です。

 

S造は軽量で、工期が短い点がメリットですが、耐久性や防音性の面ではRC造やSRC造に劣ります。最もコストが低いのはW造で、費用面で優れていますが、耐火性や耐震性などの性能では他の構造よりも劣ります。

 

それぞれの建築構造にはメリット・デメリットが存在します。以下の記事もご覧ください。

 

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