2024年の値上げ総まとめ
総務省は12月20日に2024年11月分の消費者物価指数を発表しました。これは2020年を100としており、過去4年間でどれだけ物価が上昇したかがわかるようになっています。概況としては次のような発表です。
(1)総合指数は2020年を100として110.0
前年同月比は2.9%の上昇 前月比(季節調整値)は0.6%の上昇
(2)生鮮食品を除く総合指数は109.2
前年同月比は2.7%の上昇 前月比(季節調整値)は0.5%の上昇
(3)生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は108.4
前年同月比は2.4%の上昇 前月比(季節調整値)は0.3%の上昇
総合指数についての過去4年分の比較グラフは次のとおりです。
これを見ると、ここ3年間の値上げの大きさがわかります。
さらに、2024年11月時点で1年前の2023年11月時点のデータを比較して物価変動率の大きかったものをみると、
・キャベツ 61.0%
・チョコレート 29.2%
・コーヒー豆 24.9%
・外国パック旅行費 80.8%
が顕著です。たった1年ですが、大きく金額が変わってしまいました。2025年は豊作となり、食料価格が少しでも下がるといいですね。
なお、帝国データバンクは、2025年4月までの食品の値上げ動向と展望・見通しについて次のように発表しています※2。(定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査)まず、値上げの品目数では、
・2024年 1万2,520品目、値上げ率平均17%(うち2024年12月は109品目)
・2025年(1月~4月) 3,933品目、値上げ率平均17%
となっています。2025年4月までの値上げ要因として、2024年に続き「原材料高」(94.6%)が多数を占めるほかに、トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コストの上昇分を価格へ転嫁する「物流費」由来の値上げも89.9%(2024年は68.1%)を占めています。「人件費」も47.9%(2024年は26.5%)と大幅に上昇し、最低賃金引き上げなどの影響を受けた賃上げを要因とする姿勢も目立った、としています。