賑やかなお正月を心待ちにしていた親。しかし、子どもたちから告げられたのは予想外の「祖父母の家に行きたくない」という言葉でした。お正月は家族と過ごす大切な時間。しかし、時代とともにその過ごし方も変化しているようです。本記事では、Aさん家族の事例を通して現代の家族が直面する課題と、FP1級の川淵ゆかり氏による物価高の影響についての解説をみていきましょう。
もうおばあちゃん家には行きたくない…「月収49万円・45歳サラリーマン父」驚愕。孫溺愛の祖母の家、お正月帰省を小学生の息子が拒んだ「まさかの理由」【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

Aさんはお正月をどこで過ごしたのか?

さて、Aさんはどんな判断をしたのでしょうか?

 

たしかに、年末年始を家族4人だけで過ごせば、ガソリン代にお土産代、ほかの子どもたちへのお年玉など大きな出費を抑えることができます。実家のほうも人数が減れば、もてなしの飲食代なども助かるでしょう。妻も夫の実家ですから、できれば行きたくないようです。

 

ですが、子どもの教育のことを考えると、お金の問題だけで帰省を取りやめるのは違う、とAさんは考えました。

 

Aさんは息子たちを正座させ、おじいさんやおばあさんが子どもたちの顔を見るのをとても楽しみにしていることや年に1回しか会えない人達の大切さを説いて聞かせました。

 

最初は不満そうだった子どもたちも、理解してくれたようです。お正月を祖父母の家で過ごした息子たちは「〇〇ちゃんと一緒にゲームをして楽しかった。また早く会いたい」とか「おじいちゃんやおじさんに釣りの話を聞かせてもらうんだ」と、いまは来年の帰省も待ちわびるようになったそうです。

 

〈参考〉

※1 総務省「2020年基準消費者物価指数 全国2024年(令和6年)11月分」

https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

※2 株式会社帝国データバンク 定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年12月/2025年

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000976.000043465.html

 

 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表