(※写真はイメージです/PIXTA)

リノベーションは、古い家を新品同様に綺麗な住まいへと変貌させることも可能です。しかし、後々後悔するケースもあって……。本記事では、高橋さんの事例とともに、リノベーション物件の注意点について、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。

判明した悪臭の原因

リフォーム業者を呼び、壁の内部をチェックしてみたところ、壁の内部で結露が発生してしまっていたことが原因と判明。リフォーム業者が言うには、生活スタイルによっては、壁の内側で結露が発生することがあるとのこと。高橋さんは、冬場に大量の水蒸気を発生させるファンヒーターを使用していたため、湿気が壁の内側で冷やされてしまい、結露が発生しやすい状態だったと説明がありました。

 

そして、その影響により柱はシロアリに食われてしまい、シミになっていた部分だけでなく、床下や屋根裏でも同様の状況。そして、すでに柱は痩せ細り、強度も落ちてしまい、このまま住むのは危険な状態となってしまっていたのでした。

 

驚愕の事実に高橋さんは絶句します。「2,000万円も払ったんですよ!」と妻の恵子さんは泣き崩れました。

リノベーションにより欠陥住宅になった高橋家

「欠陥住宅……」高橋さんは他人事だと思っていたことが自分の身に起きてしまったことを認識しました。ネットの記事やテレビなどで欠陥住宅の事例を見たことがありましたが、まさか我が家でそんなことが起こるとは思ってもみませんでした。リノベーションをしたばかりのころは、「ここら辺でこんなに素敵な家はお前の家だけだ」と地元の友人から羨まれたものです。

 

しかし、「業者側はほかにそんな事例はない、高橋さんの生活スタイルが原因でこのようなことが起きてしまったのだ」の一点張り。自社の責任を否定し続けます。

 

その後、壁の内側の湿気を逃がす通気の施工に問題があったことがわかり、業者側の責任であることが認められましたが、業者側は設計を依頼した設計事務所側の責任であり、自社の責任ではないと繰り返します。なかなか話が進展しないまま、そのあいだはホテル暮らし。さらに2年が経過したところで、高橋さんはようやくリフォーム費用を取り戻すことができたのでした。

 

しかし、実家はすでに立て替えたほうがよいというような状態です。結局、広いマイホームを諦め、地方都市の中古マンションの一室を購入することになったのでした。実家は、もとの空き家に戻ってしまいました。

 

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