定年後の楽しみなんて特にない定年夫婦…「とりあえず、定年祝いに豪華クルーズ旅行」
60歳定年で仕事を辞められる人は、いまや「人生の勝ち組」。そんな人のひとりである、松本博さん(仮名)。妻、順子さん(仮名)とは同い年夫婦で共働き。定年後の生活を考えたとき、貯蓄額、退職金額、65歳から受け取れるだろう年金額を整理。
◆貯蓄額:預貯金や株式等含め1,800万円
◆退職金:博さん2,000万円、順子さん1,200万円
◆65歳からの年金額:博さん18万円、順子さん14万円
これらを加味し「焦る必要はないのではないか」という結論に。ふたりとも60歳で仕事を辞める決断をしたといいます。
ただ仕事三昧の生活を送っていた博さん。「定年後はどうしようか」というのが悩みだったといいます。そこで「時間はあるし、船旅なんてどう?」と、順子さんから提案。確かに、長期休みが取りにくかった現役時代。優雅な船旅など考えたこともありませんでした。「確かに時間を気にしなくてもよくなる定年後だからこそできる旅行だな」と、順子さんの話にのることにしたといいます。
――どうせなら豪華なクルーズ旅行にしよう
40年近く頑張って働いてきた自分たちへのご褒美も兼ねて、背伸びをして豪華クルーズ船の旅に出ることにしたといいます。
参加したクルーズは地中海を20日近く巡るクルーズ船。ひとり300万円という、ゴージャスな船旅です。複数のダイニングにシアター、ライブラリー、カジノ、プールなど、まさに海上の高級ホテル。「人生に一度きりの贅沢」と決め込んで、思い切り奮発したといいます。
そんな豪華な旅の途中、ある日本人夫婦と出会いました。聞けば、松本さん夫婦よりも10年ほど先輩の70代。ただ生き生きとした雰囲気から、実際の年齢よりは10歳、15歳ほど若く見えます。
――若さを保つ秘訣は?
そんな質問をしたとき「毎日の生活を楽しむことね」とニッコリ。毎年2回ほど長旅を楽しみ、ほかは夫はゴルフ三昧、妻は社交ダンスにハマっているのだとか。またガーデニングが夫婦共通の趣味だとか。アクティブすぎる先輩夫婦の話は面白く、クルーズ旅行の間、ほぼ毎日を過ごしたといいます。