インターンをする際に重要なのがコミュニケーション能力。いかに相手とのラリーを少なくし、負荷をかけずに意思疎通を図れるかを意識する必要があります。本記事では、トテ ジェニファー麻綾氏の著書『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)より、一部抜粋・再編集して、コミュニケーション能力を高める方法について解説します。
ムダなやりとりで相手の時間を奪っていませんか?仕事のやりとりでは常に「コミュニケーションコスト」を意識して行動すべき理由【インターンシップ経験者が助言】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ただ出席しただけではいないのと同じ

タスクを進める上では、自分1人でタスクに向き合い、考え、手を動かす時間と、メンバーと話し合いをしたり会議に出席したり他者と連携をしながら遂行する時間がある。この2つを明確に切り離すことはできないと思うが、1人で黙々とPCをタイプしている時間と、会議室で壁打ちをしている時間はなんとなく仕事の進め方が違うイメージを持っていただけるだろう。

 

他者とやりとりをしながら仕事を進める時間では、必然的に相手に考え方を伝える必要が出てくる。検討した自分の意見を周知させるためにも、この時間は集中して臨みたいところだ。

 

しかし、はじめてのメンバーでの話し合い、自分は一番若手のインターンというような状況になると、多くの場合は怖気づいてしまい、自ら発言することができない。間違えたらさらし者になると思っているのか、緊張しているだけなのか、それとも指名されてから何か言えばいいと思っているのか……。いずれにしても、大抵の場合は沈黙していて、しまいには「え、いたの?」と思われることもある。こうなってしまうと最悪だ。

 

私もインターン先のMAVIS に入社して少ししたころの会議で「会議に出席しただけ、いただけでは存在していないのと一緒。もっとがつがつ感がほしい」と言われたことがある。たしかに、“空気”になってしまっては別のことをしていたほうがマシだと言われても仕方がない。

 

言うまでもなく、シチュエーションごとに的を射た発言ができるのがベストだ。しかし、定期的にある会議で、インターンが毎回クリティカルな発言をするのはなかなかハードルが高い。だが、実際には発言内容以上に何かを言うこと自体に価値が出ている場合もある。少しずれた発言をしてしまったとしても、その発言によって以降の会議の話題が広がり、発言をすること自体のハードルが下がれば、何を言ったってプラスにしか作用しない。

 

インターナルの会議であればなおさらそうであろう。むしろ、黙っていればいるほど、どんどん発言がしづらくなる。会議において“発言をしない〟という選択肢をなくした以上、いずれ声を発することになるのだから早めに手を挙げたほうが楽だ。