外資系企業は相対的に見て就職難易度が高い企業が多く、新卒採用の選考レベルも高くなります。長期インターンを経験していればそれはもちろん大いに役立ちますが、それと同等・それ以上の経験を持つ猛者たちと選考を戦わなくてはなりません。本記事では、トテジェニファー麻綾氏の著書『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)より一部抜粋・再編集して、外資系企業の選考について詳しく解説します。
「本当に学生ですか?」思わず突っ込みたくなるほど華々しい経歴を持つ人たちと、どう戦えばいい?就活生が知っておくべき「外資系企業の選考」攻略の秘訣 (※写真はイメージです/PIXTA)

外資系企業を志望する学生と採用担当者の特色

外資系企業の選考がとにかく早い時期からはじまることは有名なことと思われる。多くの外資系企業は日系企業の選考が開始される数カ月も前から選考をはじめており、優秀な学生が日系大手へ流れてしまうよりも前に彼らを獲得しようとしている。

 

学生側も外資系企業を志望する層はこの流れを理解している。だからこそ、早い人では2年生の後期から就活対策をはじめ、3年生では選考直結型のサマーインターン、ウインターインターンに力を注ぐ。

 

日系大手を第一志望としている場合でも、早期から対策をはじめ、外資系企業の内定を獲得する学生もいる。これは第一志望の日系に落ちたときのため、といった保守的な理由ではない。

 

外資系企業の内定を獲得し、箔(はく)が付いている状態で第一志望を受けることができるためだ。箔が付くということは、外資系企業は相対的に見て就職難易度が高い企業が多いともいえる。

 

実際に、日系大手の中にはエントリーシートの段階で「下記の企業の中で内定を得ている企業はありますか?」と問い、すでに選考が終了している企業を並べるケースがある。そして、それらの企業には外資系企業がびっしりと列挙されている。

 

企業としては、すでにこの企業の内定をもらっている学生なら優秀に違いないから、うちの会社もほしいなという見方をしているのだろう。

 

彼らのような外資系企業の内定を獲得した人は、就活市場ではいわゆる上澄み層に値する。結局のところ、外資系企業を志望していようが、日系企業を志望していようが、外資系企業のほうが先に選考がはじまるため、上澄み層は一気にここになだれ込むということだ。つまり、就活をスタートする時期が自分の志望先に左右されることはない。

 

漠然とでも一流と呼ばれる企業に入社したいと考えているのであれば、1日でも早く動き出すことが不可欠である。1日、1週間、1カ月と就活を先延ばしにするほど内定から遠ざかると思えば、尻を叩く人なんかいなくとも意識が変わるはずだ。