コミュニケーションコストを念頭に置いて「結局何が言いたいのですか?」を回避
上司やほかのインターン、クライアントや外部関係者など相手方はさまざまだが、仕事上での意思疎通は毎日繰り広げられている。コミュニケーションに関係しては、“即レスは正義”だが、コミュニケーションコストを考えるというのはこれと同じぐらい大事なことだ。コミュニケーションまわりのことでいえばトップクラスに外せないポイントだといえる。
ここで伝えたいコミュニケーションコストというのは、なにもマニュアルを作成する、社内研修に参加する、といった大それたことではない。日々のメール、対面、社内ツールの節々で行われる何気ないやりとりで生じる負荷のことだ。少しでもラリーを少なくするためにはどうしたらいいか頭を使うことが、コミュニケーションコストを念頭に置くことにつながる。
“結論から述べるべし”というコミュニケーションの鉄則も結局はここに含まれるものだろう。日時調整ひとつをとってもこちらから候補日を複数提示して、相手がその中から日時を選択するだけであれば1ラリーで済むし、「確認お願いします」、ではなく「資料、〇〇ページ目のメッセージラインの言い回しはこれで違和感ないですか」と聞けば、相手は何をしてほしいのかがすぐに分かるので負荷が少なくて済む。
ここまでしてラリーを少なくする必要があるのには、単純に時間がもったいないし、長くラリーをしていると疲れるからという理由のほかに、人によって同じ時間で生み出せるものが違うという理由が存在するためだ。
自分とやりとりをする相手との時間帯価値は異なる。自分の時給は1時間1,500円かもしれないが、話している相手は時給5,000円の可能性もあるし、1万円の場合だってある。1時間は同じ1時間でもあるし、違う1時間という感覚が適正で、時間をいただいているという自覚が必要である。これは、正社員が年俸制であることやシフト制でないことは承知の上で、時給で換算した場合の話をするとこのような捉え方ができるという話だ。
さらに、給料としてもらう時給とクライアントに請求されている時間単価もまた異なる。自身のインターンとしての時給が1,500円でも、目の前のコンサルタントの時間単価は3万円の場合だって普通にある。そう考えると、コンサルタントの時間を無駄にすることは、間違いなく御法度行為であろう。