どんなに優秀な学生でも、社会人とは生きている年数や経験の量が違います。インターンシップの選考であなたが語る武勇伝が、稚拙に見られてしまうこともあるかもしれません。では、いったい何をどのように伝えることが有効なのでしょうか。本記事では、自身も長期インターンシップを経験したトテ ジェニファー麻綾氏の著書『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)より一部を抜粋して、選考を受ける前に知っておくべきポイントを解説します。※記事内容は書籍発行時(2023年11月)のものです。
インターンシップの選考通過率は5~20%の狭き門!「ありがちな武勇伝」を語るよりも強調すべきことは?【経験者が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ありきたりな内容よりもコミット度を推してみる

実際にインターンをはじめるにあたり、応募先の企業も決まったら、選考を受けて合格する必要がある。当たり前のことだが、どんなに優秀な学生でも社会人とは生きている年数や経験の量が違うのだから、選考では稚拙に見られることがある。同じ学生からしたら「すごい!」と思うような学生でも、社会人から見たら普通の学生というケースもあるだろう。

 

これはもちろん学生が悪いわけでも社会人が悪いわけでもなく、仕方のない現象である。それに選考を担当する人は自分以外にもたくさんの応募者を見てきている。だからこそ、「ああ、今回の学生も同じようなパターンか」と思われないようにしなければならない。

 

選考を受ける前の事前情報として伝えたいのが、全ての選考過程で、コミット度を強調してみることだ。具体的にいうと、「私は、〇年以上勤める前提で入社したいと思っています」、「週に〇〇時間は勤務します」というような気持ちをベースにおくということだ。

 

これは、このような直接的な言い回しをするからこそ効果があるが、伝え方に自信があるのなら業務内容に触れながら話してみてもいい。要は、企業側から見たときに少なくともやる気だけはとても感じる学生だと思わせるのが狙いだ。

 

インターンは新卒採用よりもポテンシャル採用の傾向にあるため、「入社したらとにかく頑張ってくれそう」というイメージを持ってもらえれば作戦成功といっていい。アルバイトの求人であっても、1人しか採用できない状況で全く同じステータスの応募者が2人いた場合、片方はもう片方の倍の時間シフトに入れるという発言があれば、当然、そちらを採用することだろう。

 

学生といってもいろいろな学生が、社会人といってもいろいろな社会人がいることは重々承知だ。ただ、一般的には学生と社会人では責任の重さや人間としての厚みが違う。であれば、学生があれやこれやと武勇伝を語るよりも、まずは企業への貢献度を強調したほうが健全だ。

 

就活前の学生が社会人と同じ水準でディスカッションできることなんてほとんどないのだから、やる気や熱意を訴えて突破口を開いてみるのも、ひとつの方法だといいたい。