40年務めた会社を「定年退職する日」…たくさんの贈り物とともに最終出社を終えて
とはいえ、定年はサラリーマンとしてのひと区切り。引き続き働くとしても、雇用形態が変わるなど、定年前後で働き方は変わるもの。「少し休んでから、仕事を再開」という人も多いのではないでしょうか。
定年退職の日の思いを綴った、60歳のサラリーマン。社会人になって40年弱。2,500万円もの定年退職金を手にできたのは、学校を卒業して就職した1社のために身を捧げてきたから。定年後はいったんは仕事を離れ、せっかくだから新しいことにチャレンジしようと画策中とのこと。そして最終出社日には、所属部署から大きな花束とお菓子を、さらに以前一緒に働いた同僚や部下からも、たくさんの言葉をもらったといいます。
――これまで頑張ってきたかいがあった
――自分で自分を褒めてあげたい
そう綴った男性。帰宅後は、妻が作ってくれたおつまみと共に、晩酌を楽しんだといいます。ただ、定年まで勤め上げたという達成感からか、少々飲みすぎ、次の日はお昼過ぎまで寝ていたといいます。
今日から朝早く起きる必要はなく、満員電車に乗ることもありません。仕事のストレスとも無縁です。そんな幸せな状況をかみしめていると、掃除をしていた妻がボソッとひと言。
――サラリーマンには定年があっていいわね。わたしには定年なんてないのに
ほんとうに聞こえるか聞こえないかの微妙なボリューム。
――(定年退職したからといって、だらっとし過ぎたかな)
ARINA株式会社が行った『夫の許せないところは?アンケート調査』によると、最多は「家事をしない」で26.5%。「話を聞かない」「お金遣いが荒い、またはケチ」と続きます。
不満の多い家事ですが、夫の家事に対して「期待する」割合は、妻「20代以下」で69.5%だったのが、「30代」58.7%、「40代」41.0%、「50代」35.4%と年をおうごとに低下していきます。かといって、年齢を重ねるごとに夫が家事を手伝うようになっているかといえば、むしろ逆。年齢を重ねるごとに横柄になっていきます。
期待をされなくなるというのは、心が離れている証拠。そこにきて定年退職→夫がずっと家にいる→それでも家事をしない……妻の堪忍袋の緒が切れるのも時間の問題。「わたしには定年なんてないのに……」という愚痴は、波乱の老後を予感させる怖いひと言かも。
生活力がないことを自負する男性。この年になって妻に捨てられたら、ひとり、老後を乗り切れると思えません。「これはマズい」と、とりあえず、毎朝のゴミ捨てくらいから始めようかと考えているといいます。
[参照]