定年を控える50代に聞いた「何歳まで働く?」に6割強が「定年以降も働く」
サラリーマンは誰もが定年に向かって働き続けています。ずっと遠い先のことと思っていたのに、いつの間にか「定年の日」がすぐそこに……サラリーマンあるあるです。
高年齢者雇用安定法第8条に従い、定年年齢を定める場合は60歳以上と決められています。また同法により、20025年4月1日以降は、企業は希望者全員に65歳まで雇用機会を確保しなければなりません。
サラリーマンとして気になるのは「定年退職日はいつなのか?」ということ。これに関しては法的な規定はなく、各企業就業規則によって退職日が決まるのが一般的です。よくあるのが「定年年齢に達した日」「定年年齢に達した日の月末」「定年年齢に達した日を含む賃金算定期間の締め日」「定年年齢に達した日の年度末」など。定年年齢に達した日は誕生日ではなく、年齢計算ニ関スル法律および民法第143条に従い、誕生日の前日となるのがポイントです。
定年を前にした50代サラリーマン。ヒューマンホールディングス株式会社が50代男女に行った『仕事に関する意識調査』には、定年を前にした不安感を読み解くことができます。
「定年以降の働く意向」を尋ねたところ、「定年以降も働こうと考えている」が63.4%、「定年でやめようと考えている」は22.2%でした。定年以降も就業継続希望の人たちに「いつまで働くつもりか」を尋ねたところ、「61~65歳」が31.1%、「66~70歳」が35.2%。さらに「働けるうちはずっと」は21.5%でした。
なぜ定年以降も働きたいと考えているのか、その理由を尋ねたところ、最多は「生活費を稼ぐ」で67.8%。「健康を維持する」45.6%、「好きなことをする費用を稼ぐ」40.4%、「社会との繋がりをもつ」33.8%と続きます。そして将来に対しては、「非常に不安を感じている」が27.6%。「どちらかといえば不安を感じる」47.6%も合わせると、7割以上の50代が将来=老後に不安を覚えています。
不安の一因とされるのが、「年金を受給しながら悠々自適の生活」と誰もがイメージしていた老後を送ることが、年金受給額の目減りなどにより難しくなってきたこと。それを払拭できるほど貯蓄があれば別ですが、平均寿命が延びているなか、引き続き、働いて収入を得ようという人が増えているわけです。