テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、性/年代別の収入や資産、投資への意識を調査する目的で、日本国内の20歳以上の男女782名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、若者の方が貯蓄額は少ないものの、マネーリテラシーへの自己評価が高く、投資に対して前向きな傾向が見えてきました。
【若者vsシニア】マネーリテラシーの自己評価に約8倍の開き!「自信あり」は20代男性で52.5%の一方、60代以上男性ではわずか6.7%…資産と投資の関係を大調査 (※写真はイメージです/PIXTA)

3. 投資は若い世代が積極的、20代男性の50.0%/20代女性の42.0%が投資活動に前向きに回答

次のグラフは、投資に関する情報収集を行っているか質問した結果を性/年代別に集計したものです。

 

[図表5]あなたは、投資について情報収集を行っていますか
[図表5]あなたは、投資について情報収集を行っていますか?

 

このグラフの「積極的に行っている/それなりに行っている」と回答した人の割合を合計すると、以下のようになります。

 

  • 20代男性:60.0%
  • 30代男性:47.5%
  • 40代男性:45.0%
  • 50代男性:33.3%
  • 60代以上男性:28.0%

 

  • 20代女性:42.0%
  • 30代女性:33.8%
  • 40代女性:40.3%
  • 50代女性:22.1%
  • 60代以上女性:22.1%

 

この結果からは、年代の若い人の方が積極的に投資の情報収集に取り組んでいることがわかります。また、男性と女性を比較すると、全体的に男性の方が情報収集を行っている人が多い傾向もうかがえます。

 

続いて、実際に投資に取り組んでいるかという質問について、同様に集計したグラフです。

 

[図表6]あなたは、実際に投資活動を行っていますか?
[図表6]あなたは、実際に投資活動を行っていますか?

 

このグラフの「積極的に行っている/それなりに行っている」と回答した人を合計すると、以下のようになります。

 

  • 20代男性:50.0%
  • 30代男性:42.5%
  • 40代男性:38.8%
  • 50代男性:30.8%
  • 60代以上男性:26.7.%

 

  • 20代女性:42.0%
  • 30代女性:20.8%
  • 40代女性:29.9%
  • 50代女性:19.5%
  • 60代以上女性:20.8%

 

情報収集の結果と同様に、若い年代の人かつ男性のほうがより積極的に投資に取り組んでいる傾向が確認できました。

 

なお、女性に関しては、情報収集と投資活動ともに20代に次いで多いのは40代となっています。30代では取り組む人の割合が減る傾向がありますが、これは出産や子育てといったライフイベントが影響しているのかもしれません。

 

4.年収が増加するほど投資活動を積極的に行う傾向

次のグラフは、投資の情報収集状況に関する結果を年収別に集計したものです。

 

[図表7]あなたは、投資について情報収集を行っていますか?
[図表7]あなたは、投資について情報収集を行っていますか?

 

このグラフの「積極的に行っている/それなりに行っている」と回答した人を合計すると、以下のようになります。

 

  • 100万円未満:21.0%
  • 100万円~300万円未満:35.4%
  • 300万円~600万円未満:53.8%
  • 600万円~900万円未満:48.6%
  • 900万円~1,200万円未満:55.6%
  • 1,200万円以上:60.0%
  • わからない/答えたくない:14.3%

 

基本的には、年収が高くなるほど、情報収集を行う人の割合が増えるという傾向が確認できます。なおこの割合は、年収が「100万円未満」から「100万円~300万円未満」に上がるところで14.4%増加、「100万円~300万円未満」から「300万円~600万円未満」に上がるところで18.4%増加と、他と比べて伸び幅が大きくなっています。

 

このことからは、特に年収が300万円を超えて600万円まで増えていくタイミングで、投資への興味が高まりやすいことが推測されます。続いて、実際に投資に取り組んでいるかという質問について、同様に集計したグラフです。

 

[図表8]あなたは、実際に投資活動を行っていますか?
[図表8]あなたは、実際に投資活動を行っていますか?

 

このグラフの「積極的に行っている/それなりに行っている」と回答した人を合計すると、以下のようになります。

 

  • 100万円未満:20.4%
  • 100万円~300万円未満:34.8%
  • 300万円~600万円未満:41.2%
  • 600万円~900万円未満:42.9%
  • 900万円~1,200万円未満:55.6%
  • 1,200万円以上:60.0%
  • わからない/答えたくない:9.8%

 

情報収集と同様に、年収が高くなるほど実際に投資に取り組む人も増える傾向がうかがえます。なお、増加幅が最も大きいのは、「100万円未満」と「100万円~300万円未満」のところで14.4%でした。これに続くのは、「600万円~900万円未満」と「900万円~1,200万円未満」のところで12.7%となっています。

 

このことからは、年収が100万円あるいは900万円を超えていくタイミングで、投資活動に取り組む人が増加しやすい可能性があります。一方で、「300万円~600万円未満」と「600万円~900万円未満」の間は増加幅が最も小さく、わずか1.7%です。この年収帯においては、新たに投資活動を開始する人の増加は限定的である可能性が示唆されます。