調査サマリー
今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。
- 投資全般で最も活用される知識は「経済・金融ニュース、市場動向」
- 株式では「チャート分析/リスク管理」の知識を活用しなくなる人が多い
- 投資信託は経験年数5年~10年未満のときに、「金融商品知識/リスク管理」の知識を活用する機会が増える
- FXで最も活用されるのは「チャート分析」で、経験年数が長いトレーダーほどよく活用している
調査の実施概要
調査機関:自社調査
調査方法:インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者:現在、投資(株式/投資信託/FX)を行っている20歳以上の男女
調査期間:2024年2月8日~2月15日
有効回答:592名※
※株式の取引を行っている人:198名、投資信託の取引を行っている人:198名、FXの取引を行っている人:196名
主な調査結果
1.投資全般で最も活用される知識は「経済・金融ニュース、市場動向」
現在、投資(株式/投資信託/FX)に取り組んでいる人を対象に、以下について質問を行いました。
- 投資開始前に勉強したこと
- 投資開始後の現在、実際に活用していること
次のグラフでは、株式/投資信託/FXを合計した結果をまとめています。
調査結果からは、投資開始前に勉強したものよりも、開始後に活用していることの方が、回答の割合がやや下がる傾向が見られます。基本的には勉強したことを生かして投資を行うものの、徐々に使わなくなることがあるようです。
開始前後ともに最も高い割合となったのが「経済・金融ニュース、市場動向」で、開始前57.8%/開始後56.1%でした。2位を大きく引き離してのトップであり、減少幅もわずか1.7%です。経済・金融に関する知識は勉強している人も多く、実際の投資において非常に活用しやすいといえるでしょう。
これに続くのが「チャートの見方・分析方法」で、開始前45.1%/開始後39.0%となりました。3位以下との差は大きく、投資においてチャート分析が重視されていることが分かります。ただし、減少幅が6.1%と最も大きくなっており、投資方法によっては勉強してもうまく活用できないこともあるようです。
続いて、投資開始後に活用していることの上位3位をピックアップし、投資の経験年数別に集計したグラフです。
「経済・金融ニュース、市場動向」は、経験年数が1年未満の人でも52.2%と、多くの人が活用しているようです。さらに経験年数が長くなるにつれ、緩やかに活用している人が増えており、10年以上の人では61.9%にのぼります。
これに対して「チャートの見方・分析方法/金融商品知識」は、1年未満の人はそれぞれ21.7%/13.0%と低い割合となっています。経験年数が長くなると大きく活用する人が増え、5年〜10年未満は45.0%/44.2%とピークとなりますが、10年以上になると大きく低下しています。
この結果からは、経済・金融の知識は経験年数に関わらず多くの人が活用している一方で、チャートや金融商品の知識は一定の経験を積む中で活用されるようになるといえそうです。また、さらに長い経験を積んでいくと、経済・金融の知識の方が重視される傾向が読み取れます。