調査サマリー
今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。
- 男性は50代まで高年収者が増え、女性は上の年代ほど低年収者が増える傾向
- 貯蓄額2,000万以上は、60代以上男性の25.3%に対して20代男性は2.5%にとどまる
- 投資は若い世代が積極的、20代男性の50.0%/20代女性の42.0%が投資活動に前向きに回答
- 年収が増加するほど投資活動を積極的に行う傾向
- 貯蓄額と投資への積極性には関連が見られる
- 20代男性の52.5%が自身のマネーリテラシーを高いと評価、60代以上男性ではわずか6.7%
調査の実施概要
調査機関:自社調査
調査方法:インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者:20歳以上の男女
調査期間:2024年2月22日~2024年2月27日
有効回答:782名※
※性/年代毎にほぼ均等にアンケートを実施
主な調査結果
1.男性は50代まで高年収者が増え、女性は上の年代ほど低年収者が増える傾向
現在の年収について質問したところ、最も多いのは「300万円~600万円未満」で30.4%でした。これに「100万円~300万円未満」が20.2%、「100万円未満」が20.1%で続いています。
この結果を性/年代別で集計したのが、次のグラフです。
男性については、仕事を引退する人が増加する60代以上を除くと、年代が上がるほど高年収者の割合が増える傾向が確認できます。最も年収が高くなる50代では、「1,200万円以上」が10.3%、「900万円~1,200万円未満」が12.8%という結果となりました。
一方で女性は、「100万円未満」の割合が年代が上がるほど増えており、年代が上がるほど低年収者が増える傾向が確認できます。また、高年収者の割合も、男性と比較して年代が上がってもあまり増加していません。
このように年代と年収の関係には、男性と女性で反対の傾向があることがうかがえます。
2. 貯蓄額2,000万以上は、60代以上男性の25.3%に対して20代男性は2.5%にとどまる
現在の貯蓄額について質問したところ、最も多かったのは「100万円~500万円未満」で19.6%でした。これに、「10万円未満」が11.4%、「500万円~1,000万円未満」が9.2%で続いています。
この結果を性/年代別で集計したのが、次のグラフです。
男性は、年代が上がるほど貯蓄額が多くなる傾向が確認できます。「2,000万円以上」の人の割合は、20代が2.5%なのに対し、60代以上では25.3%です。また、「100万円未満」の人の割合は、20代が38.8%なのに対し、60代以上では17.3%にとどまっています。
女性についても、男性ほど明確な傾向は確認できませんが、年収のように年代が上がるほど少なくなるわけではなさそうです。「1,000万円以上」の割合は、20代は2.5%、30代は9.1%、40代は7.8%、50代は16.9%、60代以上は18.2%と、年代とともに増加しています。
このように、男性60代以上は個人ベースでも、4人に1人がいわゆる「老後2,000万円問題」をクリアしているという結果です。将来を見据えて正しく資産形成に取り組めば、ゆとりを持った老後生活も十分可能といえるでしょう。