(※写真はイメージです/PIXTA)

お金を借りるシステムを上手く活用すれば、自分が持っているお金だけでは実現できないことにチャレンジし、人生を豊かにすることができます。ですが、うまく活用しないと落とし穴に落ちることも…。本記事では金融教育プランナーの盛永裕介氏監修の書籍『子どもにもできる資産形成 いますぐ知りたいお金のしくみ』(マイクロマガジン社)より一部を抜粋・再編集(監修者による加筆・修正等を含む)し、借金のしくみについて解説します。

子どもに知って欲しい自己破産の実態

返せないほどの借金ができ、裁判所で返せないということが認められると自己破産となります。

1, 借金で借金を返す多重債務

借金が膨らむ原因としてよくあるのは、返済のためにお金を借りる場所を増やし続けることです。クレジットカードで考えると、1枚目のクレジットカードで使ったお金を返すために、2枚目のカードを作って借金し、さらに…と増えていくことですね。

2, あらゆるものを失う自己破産

借金がどうしても返せない場合、裁判所に自己破産の申し立てをします。裁判所は、借金をした人の状況を調べて、お金を返すことができないと判断すると「破産手続き開始の決定」をします。

 

破産が決定した人は「破産者」と呼ばれ、持っている財産のうち、生活に最低限必要なもの以外はすべてお金に換えられて借金返済に使われます。自己破産の内容は、全ての借金が含まれるため、住宅ローンは払うから家は残したい、ということはできません。

 

自己破産をすると…
・ほとんどの財産が借金を返すことに使われる
・財産を使っても残ってしまう借金はナシとなる
・政府が発行する官報という紙に名前が出る
・個人信用情報機関に支払いの滞りなどの情報が登録される

個人信用情報機関に支払いの滞りや支払いが遅れたといった悪い情報が載ることを「ブラックリストに載る」と言います。ブラックリストに載ると、金融機関から信用されなくなり、ローンやクレジットカードの審査が通りにくくなってしまいます。

人の借金が自分の借金に⁉連帯保証人に注意

ローンを利用する時、借金を返す保証をする人「連帯保証人」が必要なことがあります。連帯保証人は、借金をした人がお金を返せなくなった場合、代わりにお金を払わなければなりません。

 

例え、借金をした人が自己破産をしてお金を返せなくなったとしても、連帯保証人は返さなければならないのです。友達や知り合いに頼まれても、連帯保証人にはならないようにしましょう。

もらえる奨学金「給付型奨学金」とは

学費を支援してくれる制度は色々ありますが、特にお得なのはもらえる奨学金「給付型奨学金」です。奨学金としてお金をもらうことができるため、後で返す必要がないのです。

 

給付型奨学金を行っている団体ごとに受けられる条件は変わりますが、主な基準は3つ、1, 学力基準、2, 家計基準、3, 資産基準があります。

借金をする際に気をつけること

ローンは大きな買い物や重要な目的に使う便利な手段ですが、利息がかかり、無理な借金は危険です。ローンを利用する際には信頼できる金融機関から借り、できるだけ金利が低いものを選ぶことが大切です。

 

カードローンは特に利息が高いため、注意が必要です。無理な借金やクレジットカードの使い過ぎで返済ができなくなると、自己破産やカード破産に至ることがあります。

 

自己破産は全財産を失い、信用も失くしてしまうため、計画的にお金を使うことが大切です。また、連帯保証人には慎重に対応し、友人や知人に頼まれても安易に引き受けないようにしましょう。

 

 

金融教育プランナー
盛永裕介

 

 

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※ 本連載は、盛永裕介氏と吉田友哉氏の監修による書籍『子どもにもできる資産形成 いますぐ知りたいお金のしくみ』(マイクロマガジン社)より一部を抜粋・再編集(監修者による加筆・修正等を含む)したものです

子どもにもできる資産形成 いますぐ知りたいお金のしくみ

子どもにもできる資産形成 いますぐ知りたいお金のしくみ

盛永 裕介

マイクロマガジン社

年間2000名以上の小中学生に金融教育プログラムを提供している金融リテラシー教育のプロ2名を監修に迎え、子どもたちの明るい未来に向けた正しいお金の増やし方・使い方・守り方とお金のきほんをイラスト付きでわかりやすく解…

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