人気の英語インフルエンサー・Mayu氏が、初めて留学した際に驚いたこと。それは「ネイティブは超簡単な英語で話している」ということでした。実は現地の人が実際に使っているのは、be、have、do、getなど、中学で習うものばかりだったのです。中学レベルの簡単な動詞でも、使い方次第でいくつもの意味を表現することが可能です。Mayu氏、Forrest Baker氏の共著『パパッと頭に入る 英語の動詞図鑑』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、今回は「set」の使い方を見ていきましょう。
【前回記事】「see=見る」じゃないの? “I see.”の日本語訳が「なるほど」「わかった」になるワケ
set:〈(定められた場所に)丁寧に意思を持って置く〉イメージ
「set」の定義
【定義①】置く、配置する
〈例文〉I set my phone on the table when I got home.(帰宅したとき、テーブルに携帯を置いた。)
【定義②】設定する
〈例文〉I set my alarm for 7 a.m.(私は朝7時に目覚ましをセットした。)
〈例文〉The professor set the deadline for the essay for next Tuesday.(教授は来週の火曜日を論文の締め切りに設定した。)
【定義③】沈む
〈例文〉The sun sets in the west.(太陽は西に沈む。)
「set in」は「実感がわく」。setを使った句動詞*
(*2語以上で一つの動詞の役割を果たす語句のこと。「動詞+副詞」「動詞+前置詞」「動詞+副詞+前置詞」の3パターンがある。)
◆set sth/sb apart(~を際立たせる、差別化する)
⇒His resume really sets him apart from the other applicants.(履歴書のおかげで、彼は他の候補者に比べてかなり際立っている。)
◆set sth down ∥ set down sth(~を〔そっと〕置く)
⇒You can set your bags down here while you check in.(チェックインする間、こちらに鞄を置いていただけます。)
◆set in(実感がわく)
⇒When I first moved to America, it took a while for it to really set in that I was living in a foreign country.(私が初めてアメリカに引っ越してきたとき、本当に外国に住んでいることに慣れるのに時間がかかった。)
◆set sth of ∥ set off sth(~を鳴らす、〔花火など〕を打ち上げる)
⇒It’s so embarrassing when you accidentally set off your car alarm.(間違えて車の警報器を鳴らしてしまうと、とても恥ずかしい。)
◆set up(準備する)
⇒I have to stay late tonight to set up for the event tomorrow.(明日のイベントに向けて準備をするために今日は遅くまで残業しなきゃいけない。)
◆【超重要】set sth/sb upf ∥ set up sth/sb:
①~を用意する、設定する
⇒My secretary will set up a meeting for next week.(私の秘書が来週に向けて会議を設定します。)
②~を引き合わせる、会わせる
⇒Brenda: How did you guys meet?(ブレンダ:二人はどうやって知り合ったの?)
Andrea: My brother-in-law actually set us up.(アンドレア:実は、義理の兄が私たちのこと会わせてくれたの。)
setを使った慣用句
◆set an example(手本を示す、前例を作る)
⇒You need to set a better example for your brother.(君は弟にもっと良いお手本を示さなきゃ。)
【著者】Mayu
国際基督教大学(ICU)卒。英検1級、TOEIC990点、TOEFL110点取得。高校3年時に、1年間ニュージャージー州に留学。大学では、言語教育とメディア・コミュニケーション・文化を二重専攻し、専門性を高めるため、アメリカのバーモント州に1年間の交換留学をする。現在は英語や留学についての情報をSNSで発信する傍ら、英語講師をメインに通訳や翻訳家としても活動。
【著者】Forrest Baker
アメリカ出身。ミドルベリー大学にて言語学を中心に日本学を専攻。在学中、国際基督教大学(ICU)に留学。日本語にどっぷりハマり、日本学の学位をもって卒業。卒業後は英語教育に2年間従事し、現在は日本で暮らしながら国際関係の仕事・翻訳業務に携わっている。2017年より日本在住。極度の言語オタク。