(※写真はイメージです/PIXTA)

投資を始めたいと思っても、初心者には一体どれがいいのかわからないですよね。足立公認会計士事務所代表の足立武志氏は、著書『お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書』の中で「初心者は株式投資が向いている」と主張しています。それはなぜでしょうか? 理由を本書から紹介します。

■株式投資が初心者向きであるこれだけの理由

資産をもっと増やしたい、老後をお金の心配なく過ごせるように今から準備したい、そのためには投資が必要だ……おぼろげながらこんなふうに思っている方はとても多いのではないでしょうか。


初心者にとって投資のハードルが意外に高いのは、確かに投資は必要、でも具体的に何に投資すればよいか分からない、という思いからであることが多いです。そこで、投資初心者にとって実は株式投資が最も向いていると筆者が考える理由をいくつかお伝えしたいと思います。


まず「投資」と聞いてどんなものを思い浮かべますか。いろいろな投資がありますが、メジャーなものといえば、株式投資(これには投資信託による投資も含めます)、不動産投資、FX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通貨)といったところではないでしょうか。

 

●投資信託 投資家から集めた資金をプロのファンドマネージャーが一定の運用方針で代わりに運用してくれる金融商品のことです。100円からの少額資金でも購入可能で、プロに運用を任せるため、初心者でも投資しやすいのが魅力です。また、高額な投資金額が必要な株式や債券、個人投資家が独力で買うのが難しい海外の金融商品を対象にしたものなど品ぞろえも豊富です。

 

●FX 日本円を売って米ドルを買うなど、各国通貨間の交換レートに投資する金融商品です。証拠金として入金した元手の最大25倍まで投資できるので少額投資も可能ですが、当然リスクは高くなります。低金利通貨を売って高金利通貨を買うと、「スワップポイント」という金利収入も得られます。

 

●暗号資産 暗号技術を使い、ネット上で決済や売買できる通貨のことです。「仮想通貨」とも呼ばれ、ビットコイン、リップルなど様々な種類があります。

不動産投資のネックは?

それぞれの投資には、それぞれに成功している人やプロの人がいます。その人たちに聞けば、自身が手掛けている投資を勧めると思います。筆者の場合は株式投資で成功していますから株式投資を勧めることになりますが、それは決してえこひいきしているわけではなく、株式投資が投資初心者に向いていると本心から思っているからなのです。

 

例えば、不動産投資の最大のネックは、「かなり大きな資金が必要なこと」「借り入れをしないと資産を大きく増やせないこと」です。不動産投資で成功している方は、借り入れをして資金調達できることこそが、不動産投資の最大のメリットであると口をそろえて言います。


確かに成功できるような人にとってはそうなのでしょうが、でも借り入れは借り入れです。借りたものは返さなければなりません。もし物件の目利きがうまくできず、その結果賃料も想定通りに入らず、売ろうとしても買った値段よりかなり安くないと売れない、そのため物件を売却しても借金が残ってしまう……、これが不動産投資で失敗する典型的なパターンです。


筆者も、バブル期に借り入れをして不動産投資をした結果、50億円あった資産が全てなくなり、5億円の借金が残った、というケースを実際に目にしています。不動産は扱う金額がかなり大きいことと、失敗した場合、多額の借金が残る可能性があるため、一度大きな失敗をすると再起不能になってしまいます。投資初心者がしっかり勉強もせず、いきなり借金をして不動産投資をするのはかなりリスクが高いのではないかと思います。

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※本連載は、足立武志氏による著書『お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書』(扶桑社)より一部を抜粋・再編集したものです。

お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書

お金偏差値30でも始められる 株式投資の教科書

足立 武志

扶桑社

楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で人気連載を持つ著者が伝授。 投資でお金をしっかり増やせる人になるために、新NISAが始まったいまだからこそ読みたい株式投資の教科書。 2024年2月22日、日経平均株価がそれまで…

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