60代「8割が趣味に時間を使っています」…実際、何してる?
現役時代、とにかくがむしゃらに働いてきたからこそ、定年退職後に何をしたらいいのか……と、暇を持て余してしまうケースは多いもの。実際に定年後、60代の人は何をしているのでしょうか。
総務省『令和3年社会生活基本調査』によると、「趣味に時間を使いました*」という「60代前半男性」は84.6%、「60代後半」で82.4%(=行動率)。また「趣味」として最多だったのが、「映画館以外での映画鑑賞」で60代前半で52.1%。「CD等による音楽鑑賞」「趣味としての読書」「園芸・庭いじり・ガーディング」「スマホや家庭用ゲーム機によるゲーム」と続きます。
【定年退職後「60代男性」趣味の行動率】
1位「映画館以外での映画鑑賞」52.1%/45.0%
2位「CD・スマートフォンなどによる音楽鑑賞」47.1%/37.5%
3位「趣味としての読書」29.4%/29.4%
4位「園芸・庭いじり・ガーデニング」27.9%/32.6%
5位「スマートフォン・家庭用ゲーム機などによるゲーム」25.2%/17.7
6位「日曜大工」25.0%/26.3%
7位「マンガを読む」21.6%/13.2%
8位「映画館での映画鑑賞」20.2%/16.1%
9位「写真の撮影・プリント」20.2%/19.4%
10位「スポーツ観覧・観戦」15.2%/13.6%
※数値左60~64歳、右65~69歳
さらに「旅行(過去1年以内に旅行した割合」については60代前半男性は47.5%、60代後半で46.3%。その内容をみていくと、日帰り旅行が60代前半で60.7%、60代後半が37.9%。国内旅行(観光、帰省等含む)は60代前半で30.5%、60代後半で27.3%。海外旅行は60代前半・後半ともに0.3%でした。
なにはともあれ、60代の8割強の人が多かれ少なかれ趣味に時間を使い、半数弱の人が旅行を楽しんでいます。逆の見方をすれば、2割弱の人は趣味もなく、自宅でボーとしているかもしれない……ということになります。
再び男性の父親の話。
定年退職から1年近くも何もすることなく、ただ家に“いる”だけの引きこもり状態。「何かしたいことないの?」の問いに「特にない」とひと言。「どこかに行きたいところは?」の問いにも「ない」とひと言。かける言葉を探していると、「あぁ、あの頃に戻りたいな」とポツリ。
このやり取りを母親に話したという男性。「お父さんは、仕事が趣味みたいなものだから。また毎朝、お弁当を作る日が始まりそうね」と母。父親の仕事復帰を後押しするつもりだといいます。
[参考資料]
内閣府『こども・若者の意識と生活に関する調査 (令和4年度)』