この記事では、ウォーターサーバーが本当に雑菌が多いのかに関する調査結果や、衛生を保つために自宅でできる対策、おすすめのウォーターサーバーなどについて解説します。「ウォーターサーバーを契約したいけど、雑菌だらけって聞いて不安」という方は参考にしてください。
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「ウォーターサーバーを契約したいけど、雑菌だらけと聞いて不安」という方は少なくないでしょう。
たしかに、ウォーターサーバーは飲料水の製造基準以上の細菌が確認されることがあります。また、使い方によっては雑菌が繁殖することもあるでしょう。
そこで本記事では、ウォーターサーバーが本当に雑菌が多いのかという疑問に対する回答、衛生を保つために自宅でできる対策、おすすめのウォーターサーバーを紹介していきます。
〈目次〉
1.「ウォーターサーバーは雑菌だらけ」という噂は本当?実際に菌は多い?
2. ウォーターサーバーが「雑菌だらけ」「体に悪い」と言われる理由
3.【水の種類別】ウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさ
4.【ボトルの種類別】ウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさ
6. 雑菌の繁殖をできるだけ抑えるためのウォーターサーバーの選び方
7. メンテナンス性が優れているおすすめのウォーターサーバ5選
8. ウォーターサーバーが雑菌だらけになった場合の対処法4つ
Q1. ウォーターサーバーの水はどうやって殺菌されているの?
Q5. 「ウォーターサーバーの水」と「水道水」はどちらのほうが安全?
Q6. 雑菌が繁殖したウォーターサーバーを使用するとどんな健康リスクがありますか?
1.「ウォーターサーバーは雑菌だらけ」という噂は本当?実際に菌は多い?
ウォーターサーバーから供給される水はサーバーの機種や使い方により、雑菌が多く含まれる可能性があります。
2013年、東京都生活文化局消費生活部によって、ウォーターサーバーの給水口から採取される水を対象とし、5つのウォーターサーバーの一般細菌試験が行われました。「一般細菌」はさまざまな菌の総称で、一般的に「雑菌」と呼ばれます。
結果は、5社中3社で清涼飲料水の製造基準(100個/ml)以上の一般細菌が確認されました。しかし、この調査結果では注意するべき点がいくつかあります。
- 比較対象は清涼飲料水の製造基準である
- 調査対象は相談が多かったメーカーである
- 一般細菌は直接病原菌との関連はない
まず、比較対象は飲料水の製造基準であるため、ウォーターサーバーから供給される水よりも水道水のほうが安全であることを意味するものではありません。
また、この調査で使用されたのは、健康被害などの相談件数が多い事業者5社です。ランダムにウォーターサーバーを選んだ場合と比較して、悪い結果が出やすいと考えられます。
さらに、一般細菌は水の一般的な清浄度を示す指標として用いられますが、直接病原菌との関連はありません。
高齢者や幼児などの抵抗力が弱い人に冷水を飲ませる際には注意が必要ですが、通常であれば影響は小さいです。
2. ウォーターサーバーが「雑菌だらけ」「体に悪い」と言われる理由
ウォーターサーバーが「雑菌だらけ」「体に悪い」といわれる理由として、次の4つが考えられます。
- 塩素が含まれないせいで雑菌が増えやすい
- 蛇口がむき出しなので汚れやすい
- ボトル内にほこりや雑菌が入りやすい
- リターナブルボトルの場合は使い回しになる
それぞれ解説します。
理由①:塩素が含まれないせいで雑菌が増えやすい
水道水と異なり塩素が含まれない点は、雑菌が増えやすいといわれる理由の1つです。
日本の水道水は1957年に制定された法令により、蛇口で検出される塩素の濃度を0.1mg/L以上保持するように定められています(参照:東京都水道局|塩素消毒)
一方、天然水の場合は、採水された水をろ過・沈殿・加熱殺菌したものになり、塩素による雑菌処理は行われません。そのため、塩素が含まれる水道水と比較して雑菌が増えやすいですが、より美味しい水を楽しめるともいえます。
理由②:蛇口がむき出しなので汚れやすい
ウォーターサーバーは蛇口がむき出しになっているため、雑菌が付着してサーバー内部にまで侵入する可能性があります。
「ウォーターサーバーの安全性に関する調査」でも5社中3社で飲料水の製造基準以上の一般細菌が確認された理由は、配管等に一般細菌が付着したことであると推定されています。
蛇口を触ったり、蛇口を濡れたまま放置してほこりが付着すると雑菌が繁殖しやすくなるため、注意しましょう。
理由③:ボトル内にほこりや雑菌が入りやすい
ボトル内にほこりや雑菌を含んだ空気が入り込むと、水中で雑菌が繁殖してしまうことがあります。ウォーターサーバーから給水すると「ゴボゴボ」という音が立つ場合は、ボトル内に空気が入り込んでいる可能性があります。
しかし、真空構造になっており、水が出る際にボトルが変形してほこりや雑菌を含む空気が入りにくい構造になっているサーバーもあります。
対策としては、外からウォーターサーバー内に空気を取り込む際に、ほこりや雑菌が入りにくくする「エアフィルター」を搭載しているサーバーを選ぶことも選択肢の1つです。
理由④:リターナブルボトルの場合は使い回しになる
「リターナブルボトル」は、利用後にウォーターサーバー会社が回収して再利用するボトルです。環境に優しいのはもちろん、ワンウェイボトルと比較してコストが安い傾向があります。
一方、「ワンウェイボトル」は使い終わったら廃棄する使い捨てのボトルです。
回収したボトルは各メーカーで洗浄や除菌が行われますが、繰り返し利用するという性質上、ワンウェイボトルと比較して雑菌が残りやすいのではないかと一般的に考えられています。しかし、必ずしもリターナブルボトルを避ける必要はありません。
たしかに、東京都健康安全研究センターの「ウォーターサーバーの細菌学的調査」によれば、ワンウェイ型のサーバーは細菌数がリターナブル型に比べ低い傾向があります。
しかし、前述の東京都生活文化局消費生活部「ウォーターサーバーの安全性に関する調査」のうち一般細菌が検出されなかったウォーターサーバーは、いずれもリターナブル型でした。
3.【水の種類別】ウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさ
本章では、ウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさを、水の種類別に解説します。
3.1. 天然水
天然水(ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター)は、水道水と比較して雑菌が増殖しやすい傾向があります。
天然水を含むミネラルウォーター類には製造基準と成分規格があり、一般細菌数も規定されているため、製造段階での安全性は高いです。また、山や地下水、湧水など自然の水源から採取され、ミネラルを含み自然な味わいを残した水であるため、美味しく飲みやすさに優れています。
しかし、水道水のように塩素が含まれていないため、開封後は保存状態が悪いと雑菌が繁殖しやすい傾向があります。
3.2. RO水
天然水と同様に、RO(アールオー)水は水道水と比較すると雑菌が増殖しやすい傾向があります。
RO水は「ピュアウォーター」や「純水」と呼ばれ、逆浸透膜(Reverse Osmosis)フィルターを使用することで、水の分子以外の不純物を取り除いた純度の高い水です。ミネラルが少なく胃腸への負担が小さいため、高齢者や消化器官が未熟な乳幼児でも比較的安心して飲めます。
逆浸透膜フィルターと水道水などの原水があれば製造できるため、天然水よりも安いことも特徴です。
しかし、不純物と一緒に塩素なども取り除かれるため、保存状態には注意しましょう。
3.3. 水道水
水道水は天然水やRO水と比較して雑菌が増えにくいです。
日本の水道水は1957年に制定された法令により、蛇口で検出される塩素の濃度を0.1mg/L以上保持するように定められています。塩素は、一般細菌や大腸菌の消毒に効果的です。
しかし、塩素は味や匂いに影響を与えるため、水道水をまずいと感じる方が少なくありません。水道水自体に問題がなくても、蛇口のカルキ汚れに水が溜まってしまうことで、雑菌が繁殖することもあります。
また、利用頻度が高いキッチンの蛇口は黒カビなどが生えやすく、放置しているとカビによる健康への影響が考えられるでしょう。築年数が古い住宅だと給水管・配水管の内部が錆びており、水にサビが溶け込むこともあります。
4.【ボトルの種類別】ウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさ
水の種類別の次は、ボトルの種類別にウォーターサーバー内での雑菌の繁殖しやすさを解説します。
4.1. ガロンボトル(リターナブルボトル)
ガロンボトル(リターナブル)はハードタイプのボトルで大容量のウォーターサーバーに多く利用されます。回収後は洗浄・殺菌されますが、繰り返し使用されるため、ワンウェイボトルと比較すると、雑菌が繁殖しやすいと捉えられることが多いようです。
しかし、繰り返し使用することが雑菌の繁殖にどれほどの影響を及ぼすかに関する研究は十分ではありません。東京都生活文化局消費生活部「ウォーターサーバーの安全性に関する調査」によれば、一般細菌が検出されなかったガロンボトルのサーバーもあります。
なお、ガロンボトルは有害とされるビスフェノールAを含むと指摘されることがありますが、厚生労働省は使用について規格基準を設けています。
ビスフェノールAは哺乳瓶やコップ等のプラスチック容器、缶詰の内面塗装にも用いられており、一般的には基準の範囲内であれば問題ないと考えられますが、安全性に不安がある方は厚生労働省など信頼性の高い情報をチェックするようにしましょう(参照:日本生協連安全政策推進室|ビスフェノールA問題についてのQ&A)。
4.2. ワンウェイボトル(使い捨てボトル)
小型・中型のサーバーで導入されることが多い使い捨てワンウェイボトルは、雑菌が繁殖しにくい傾向があります。
容器が軟らかい素材でできており、水を使用するたびに縮むため、ほこりや雑菌を含む空気が入りにくいためです。また、ガロンボトルよりも賞味期限が長い傾向があります。
4.3. ビニールパック
気密性が高く、水の使用分だけパックが圧縮され、ほこりや雑菌を含む空気が入りにくいビニールパックは雑菌が繁殖しにくいです。使用後は小さくたたんで廃棄できるため、ゴミ捨ての際の手間もかかりません。
デメリットは、ビニールパックタイプを取り扱うウォーターサーバー会社が少ないこと。また、容量が小さい傾向があるため、より頻繁に交換が必要になります。
4.4. ボトルレスタイプ
浄水型や水道直結型などのボトルレスタイプのウォーターサーバーは、塩素を含む水道水を利用するため、雑菌が繁殖しにくいと考えられます。
ボトルレスタイプのウォーターサーバーに使用される主なフィルターは、次の2種類です。
- ROフィルター(逆浸透膜)
- 浄水フィルター
ROフィルターはRO水の製造でも使用されているフィルターで水道水の不純物を取り除き純水にできるため、クセがない水となっています。
一方、浄水フィルターは活性炭や中空糸膜、不織布等を組み合わせて水をろ過する仕組みで、ウォーターサーバー会社によって浄水能力は異なります。
5. 雑菌を繁殖させないために自宅でできる対策5つ
本章では、雑菌を繁殖させないために自宅でできる対策を5つ紹介します。
■雑菌の繁殖を防ぐ5つの対策
- 電源はつけっぱなしにしておく
- 置き場所を工夫する
- 定期的に蛇口を掃除する
- ボトルを交換する際に接続部をきれいにする
- ボトルの水は賞味期限内に使い切る
それぞれ解説します。
対策①:電源はつけっぱなしにしておく
衛生面に影響が出る可能性があるため、電源はつけっぱなしにしておきましょう。プレミアムウォーターでは、2ヵ月未満の留守であれば、電源を切らないことを推奨しています(参照:プレミアムウォーター|長期不在時ウォーターサーバーの電源は切らない?留守中の取扱方法を紹介)。
細菌は30〜40℃で最も増殖しやすいです。電源をつけっぱなしにしておくことで、冷水と温水を一定の温度にキープすることは、衛生的な状態を保つのに役立ちます(参照:株式会社 東邦微生物研究所|細菌増殖と温度管理について)。
なお、留守の期間が1ヵ月以上になる場合、ウォーターサーバーに空のボトルをセットするのも重要なポイントです。
利用を再開する際には冷水・温水ともに最初のコップ2〜3杯分の「捨て水」をしましょう。通水部に溜まった水を処理でき、衛生的に使用を再開できます。
対策②:置き場所を工夫する
ウォーターサーバーの置き場所を選ぶ際には、次の2つのポイントを意識しましょう。
- 高温多湿の場所や直射日光が当たる場所を避ける
- 清潔で掃除しやすい場所を選ぶ
高温と多湿は細菌の増殖につながるため、高温多湿の場所を避けましょう。ウォーターサーバーに直射日光があたると、サーバーが熱を持ち雑菌が繁殖しやすくなるため、直射日光が当たる場所もおすすめしません。
また、ほこりなどが少なく清潔な場所を選ぶことも重要です。
対策③:定期的に蛇口を掃除する
定期的に蛇口の表面と内部をアルコールで拭き掃除をしましょう。ウォーターサーバーの蛇口部分は水に濡れるだけでなく、空気に触れるため、雑菌が増殖しやすいです。
内部は見えにくいため、日頃の手入れが不十分だとカビが発生しやすくなります。内部の掃除には綿棒の使用がおすすめです。
多くのウォーターサーバーでは1週間に1度の掃除を推奨していますが、メーカーにより推奨する頻度や方法が異なるため確認しましょう。
対策④:ボトルを交換する際に接続部をきれいにする
ボトル交換時には、ボトル差込口やくぼみ部分周辺をアルコールで拭き掃除しましょう。ボトル差込口周辺に水が溜まっていた場合、清潔な布巾等で拭き取ってください。
接続部の掃除を怠るとボトルやサーバー内に雑菌が入り込んでしまいます。
そのままにしていると空気中のほこりや雑菌が入り込む可能性があるため、清掃後はすぐにボトルをセットするのも重要です。
対策⑤:ボトルの水は賞味期限内に使い切る
水が傷まないようにボトルの水は賞味期限内に使い切りましょう。水の賞味期限の目安は天然水とRO水で以下のように異なります。
- 天然水:6〜12ヵ月
- RO水:3〜6ヵ月
賞味期限は未開封の状態での期限です。
開封後はボトル内の水が空気に触れることで水が傷みやすくなるだけでなく、雑菌が繁殖する可能性があるため、2週間から1ヵ月程度で飲み切りましょう。
6. 雑菌の繁殖をできるだけ抑えるためのウォーターサーバーの選び方
雑菌の繁殖をできるだけ抑えるためのウォーターサーバーを選ぶ際の3つのポイントを紹介します。
■ウォーターサーバーを選ぶ3つのポイント
- ワンウェイボトルタイプ
- 自動除菌機能がついている
- メーカーが定期メンテナンスを行っている
それぞれ解説します。
ポイント①:ワンウェイボトルタイプ
雑菌の繁殖が心配という方は、ワンウェイボトルタイプのウォーターサーバーを優先的に選びましょう。
リターナブルボトルも回収後は洗浄・殺菌をしたうえで利用されるため、ワンウェイボトルに衛生面で劣るとはいえません。しかし、ワンウェイボトルのほうが使い捨てのため、より安心感があります。
また、多くのワンウェイボトルは軟らかい容器でできているのもポイントです。軟らかい容器は水を使用するたびに縮むため、空気が入りにくく、雑菌が繁殖しにくくなっています。
ポイント②:自動除菌機能がついている
サーバー内部の衛生状態を保つのに役立つ衛生機能を搭載しているウォーターサーバーを選びましょう。
ウォーターサーバーの衛生機能には、主に3種類あります。
- エアフィルター
- 熱湯消毒による熱殺菌
- UV除菌
水の使用時に、タンクやボトル内にほこりや細菌が含まれる空気が入るのを防ぐのに役立つのがエアフィルターです。空気中のほこりや細菌を取り除く役割があります。
熱湯消毒による熱殺菌の機能があるウォーターサーバーは、定期的に温水をサーバー内に循環させることで、衛生を保つことが可能です。
UV除菌機能があるサーバーは、殺菌効果を持つ紫外線によりボトルやサーバー内部を殺菌します。熱殺菌では難しい給水口部分まで殺菌できるのが特徴です。
ポイント③:メーカーが定期メンテナンスを行っている
衛生機能が充実しており、定期メンテナンスが不要のサーバーも多いですが、衛生面が気になる方には定期メンテナンスを実施しているウォーターサーバーがおすすめです。
定期メンテナンスが不要なサーバーでも、使い方次第では長年の使用により雑菌が増殖してしまったり、カビが生えてしまったりすることがあります。気づかずに使い続けてしまうと、健康被害の原因になる恐れがあります。
しかし、メンテナンスがあるメーカーであれば、定期的にサーバーの衛生状態を確認でき、安心して使い続けられます。
7. メンテナンス性が優れているおすすめのウォーターサーバ5選
メンテナンス性が優れているおすすめのウォーターサーバー5社をまとめたのが、次の比較表です。
雑菌に強い |
Smartプラス |
スリム |
flows |
dewo |
アクアスリム |
除菌機能 |
・クリーンエア ・クリーンサイクル |
ー |
UV殺菌機能 |
・フレッシュモード ・オートピュア |
エアフィルター |
定期 |
不要 |
不要 |
不要 |
不要 |
2年に1度 |
サーバー |
無料 |
無料 |
3,300円 |
無料※2 |
無料※4 |
水代 |
4,104円 |
3,974円 |
無料 |
1,231円 |
1,404円 |
ボトルタイプ |
ワンウェイ |
ワンウェイ |
ー |
ビニールパック |
リターナブルボトル |
申込ページ | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※1:プランによって異なります。
※2:初月無料。2ヵ月目以降は前月2箱以上購入で無料(1箱4パック)。
※3:天然水のタイプにより異なります。
※4:月額1,100円(税込)の「あんしんサポート料」がかかります。
※5:利用プランによって異なります。
① コスモウォーター
コスモウォーターの「SmartプラスNEXT」は、Wクリーン機能(クリーンエア・クリーンサイクル)を搭載した衛生機能が優れたウォーターサーバーです。
クリーンエア機能は、独自特許技術でタンク内に取り込む空気をクリーンにします。
一方、クリーンサイクル機能は48時間ごとに熱水を自動循環させることで、サーバー内をクリーンな状態に保つ機能です。このクリーンサイクル機能は、「Smartプラス」シリーズにのみ搭載されています。
ボトルタイプはワンウェイで、汲みたての天然水をスピード出荷していることもコスモウォーターの特徴です。
② プレミアムウォーター
プレミアムウォーターのサーバーには特別な衛生機能は搭載されていませんが、次の3つの点がおすすめです。
- 外気が入りにくい構造でカビ0
- セルフクリーニングキットを販売
- 訪問クリーニングサービスを実施
ペットボトルでできたワンウェイボトルは水を使用した分だけ収縮するため外気が入りにくく、日々手入れをされたウォーターサーバーであれば、5年以上使用したサーバーを検査してもカビの発生はなかったとの同社の調査結果もあります(参照:プレミアムウォーター|ウォーターサーバーは日々のお掃除で衛生的に利用できる!)。
また、プレミアムウォーターは衛生状態が気になる方向けに電解水とすすぎ用の水を含むセルフクリーニングキットを販売しています。訪問クリーニングサービスも定期的に利用すれば、よりよい衛生状態を保てるはずです。
③ ハミングウォーター
ハミングウォーターは、浄水型のウォーターサーバーです。細菌の消毒に有効な塩素が含まれた水道水を利用するため、不安も少ないです。
フィルターは残留塩素を含むJIS企画除去対象物質17項目と、浄水器協会規格基準などに準拠する9種の物質を除去し、水道水を注ぐだけで美味しい水を月額3,300円(税込)で飲むことができます。
また、浄水フィルターは毎日約10L分の浄水ができるため、飲用水としてだけでなく、料理などに使いたい方にもおすすめです(参照:Humming Water|ウォーターサーバー)。
メンテナンスは、6ヵ月に1回のフィルター交換だけ。フィルターは交換時期に送られてくるため、交換を忘れてしまうことはありません。
④ フレシャス
フレシャスの「dewo(デュオ)」は、次の3つの理由から衛生面を重視する方におすすめです。
- クリーン機能(オートピュアキープシステム・フレッシュモード)
- エアレス構造
- ビニールパック採用
フレシャスの「dewo」は、5日ごとにサーバー内の温水を配管内に循環させて衛生を保つオートピュアキープシステムを搭載。また、30日ごとに温水をタンクと配管内に循環させてサーバー内を殺菌するフレッシュモードが作動します。
さらに、水を使うたびに収縮するビニールパック(無菌エアレスパック)の採用により、雑菌を含む外気の侵入が少なくなっています。
⑤ アクアクララ
アクアクララは抗菌加工を施したエアフィルターを使用しており、外気に含まれるちりやほこりの侵入を防ぎ、内部の衛生状態を保ちます。
また、2年に1度専門スタッフによるサーバー洗浄を受けられるため、衛生状態の悪さに気がつかずに使い続けてしまうことが少なくなっています。メンテナンス料金は月額1,100円(税込)の「あんしんサポート料」に含まれているため、別途費用は発生しません。
そして、アクアクララはRO水のため、12Lボトルで1,404円(税込)と水代が安く、あんしんサポート料を加味してもコスパは高くなっています。
8. 実際にウォーターサーバーが雑菌だらけになってしまった場合の対処法4つ
ここでは、使用しているうちにウォーターサーバーが雑菌だらけになってしまった場合の対処法を4つ紹介します。
対処法①:自分で掃除する
以下の箇所を中心に自分で掃除しましょう。
- 冷水・温水の給水口とその周辺
- 水受け皿
- ボトル接続部
- 本体(外部)
- 背面部分
掃除は、メーカーの推奨する方法に従います。故障してしまった場合、無料交換などの保証を受けられないため、分解はおすすめしません。
電解水やすすぎ用の水などを含むセルフクリーニングキットの取り扱いがあるメーカーなら、キットを利用して掃除を行うのも効果的です。
対処法②:水を新しいものに替える
開封後は水が空気に触れるため、雑菌が繁殖しやすくなります。開封後2週間〜1ヵ月以内の消費が推奨されているため、1ヵ月以上経った水は新しいものに替えましょう。
ボトルの水に雑菌が繁殖した状態で使用してしまうと、給水される水に雑菌が含まれることはもちろん、サーバー内部に雑菌が広がってしまう可能性があります。
対処法③:繁殖を抑える工夫をする
自分で掃除するのも重要ですが、その他にも繁殖を抑える工夫をしましょう。たとえば、除湿機やエアコンを使用して、室温や湿度を調整できる部屋に移動するといった方法が考えられます。
また、キッチンに置く場合、水蒸気が付かないようにガスコンロの近くを避けるのも有効です。
対処法④:メーカーに問い合わせる
ウォーターサーバーの衛生状態が悪い場合、メーカーに問い合わせましょう。プレミアムウォーターのように、ウォーターサーバーの汚損が発生した際の無料交換を行っているメーカーもあります。
ただし、無料交換は通常の範囲内での使用において故障や汚損が発生した場合に限られるのが一般的です。日頃のメンテナンス不足が原因の場合、どのような対応を受けられるかはメーカーに確認してください。
9. よくある質問
Q1. ウォーターサーバーの水はどうやって殺菌されているのですか?
ウォーターサーバーの天然水を含む水道水以外の飲用水は、殺菌処理する際に消毒剤の代わりに加熱処理・非加熱処理をするのが一般的です。
主な非加熱処理としては、ろ過除去、紫外線による殺菌、オゾン殺菌があります。
Q2. ウォーターサーバーの水は腐らないのですか?
ウォーターサーバーの水には微量の不純物が含まれているため、腐ります。そのため、賞味期限を以下のように設定しているメーカーが多いです。
- 天然水:6〜12ヵ月
- RO水:3〜6ヵ月
さらに、水が空気に接触することで微生物や細菌が繁殖する可能性があるため、開封後は2週間から1ヵ月程度で飲み切りましょう。
Q3. ウォーターサーバーは掃除しないとどうなりますか?
ウォーターサーバーは掃除しないと、雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、衛生機能が充実していて専門的なメンテナンスを必要としないサーバーでも、日頃の掃除が求められます。
特に、給水口や受け皿、ボトルの接続部はカビが発生しやすいため、注意が必要です。衛生的にウォーターサーバーを使い続けるために、メーカーが推奨する掃除を行いましょう。
Q4. ウォーターサーバーの使用をやめた理由にはどんなものがありますか?
ウォーターサーバーの使用をやめた理由として多いものが、次の3つです。
- コストが高い
- 手入れが面倒になった
- 引越しで設置スペースがなくなった
ウォーターサーバーは、水代や電気代、レンタル代など多くのコストがかかります。いつでも冷水・温水を飲める利便性を考えなければ、市販の天然水のほうが安いです。
Q5.「ウォーターサーバーの水」と「水道水」はどちらのほうが安全ですか?
水道水のほうが安全性は高いです。
日本の水道水は1957年に制定された法令により、蛇口で検出される塩素の濃度を0.1mg/L以上保持するように定められています(参照:東京都水道局|塩素消毒)。塩素は一般細菌の消毒に効果的なため、水道水は雑菌が繁殖しにくいです。
一方、天然水は加熱処理・非加熱処理されるのが一般的で、塩素は使用されません。
Q6. 雑菌が繁殖したウォーターサーバーを使用するとどんな健康リスクがありますか?
雑菌が繁殖したウォーターサーバーを使用すると、以下のような健康リスクがあります。
- 食中毒
- 感染症
- アレルギー反応
- 胃腸炎
- 慢性疾患の悪化
1. 食中毒
ウォーターサーバーに繁殖した雑菌が原因で食中毒を引き起こす可能性があります。特に、サルモネラ菌や大腸菌などの病原性細菌が含まれていると、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れます 。
2. 感染症
レジオネラ菌などの水系感染症の原因菌がウォーターサーバー内で繁殖すると、感染症を引き起こすリスクがあります。これにより、肺炎やレジオネラ症などの深刻な呼吸器感染症を発症する可能性があります 。
3. アレルギー反応
雑菌やカビが繁殖すると、アレルギー反応を引き起こすことがあります。特にカビの胞子は、アレルギー性鼻炎や喘息の原因となることがあります 。
4. 胃腸炎
雑菌に汚染された水を飲むことで、急性胃腸炎を引き起こすリスクがあります。特に、免疫力の低い子供や高齢者は重篤化する可能性が高いです 。
5. 慢性疾患の悪化
既存の健康問題を持つ人々にとって、雑菌に汚染された水は病状を悪化させる可能性があります。例えば、慢性疾患を持つ人は感染症にかかりやすくなることがあります。
対策は以下の通りです。
- 定期的なクリーニング
- 専門業者の利用
- フィルターの交換
- 使用する水の管理
1. 定期的なクリーニング
ウォーターサーバーの定期的なクリーニングや消毒を行うことが重要です。
2. 専門業者の利用
プロフェッショナルなクリーニングサービスを利用して、徹底的な衛生管理を行いましょう。
3. フィルターの交換
フィルターを定期的に交換することで、雑菌の繁殖を防ぐことができます。
4. 使用する水の管理
ウォーターサーバーに使用する水は清潔で、新鮮なものを使用することが推奨されます。
これらの対策を講じることで、雑菌の繁殖を抑え、安全にウォーターサーバーを使用することができます。
Q7. ウォーターサーバーの設置場所で気をつけるべき点は何ですか?
ウォーターサーバーの設置場所で気をつけるべき点は、以下の通りです。
- 直射日光を避ける
- 湿度の高い場所を避ける
- 換気の良い場所に設置
- 安定した平らな場所に設置
- 電源コンセントの近くに設置
- 周囲にスペースを確保
- 子供やペットの手の届かない場所
- 冷暖房機器の近くを避ける
1. 直射日光を避ける
ウォーターサーバーを直射日光が当たる場所に設置すると、温度が上がりやすくなり、雑菌が繁殖するリスクが高まります。室内の涼しくて暗い場所に設置するのが望ましいです。
2. 湿度の高い場所を避ける
湿度の高い場所はカビや雑菌の繁殖を促進します。特に浴室やキッチンの近くなど、湿気の多い場所に設置するのは避けましょう。
3. 換気の良い場所に設置
ウォーターサーバーを設置する場所は、風通しが良い場所が理想です。これにより、熱がこもりにくく、機械の動作にも良い影響を与えます。
4. 安定した平らな場所に設置
サーバーを安定して平らな場所に設置することで、倒れたり、揺れたりするのを防ぎます。特に子供がいる家庭では、安全性を考慮した設置が重要です。
5. 電源コンセントの近くに設置
ウォーターサーバーは電気を使用するため、電源コンセントの近くに設置するのが便利です。また、コードが引っ張られたり、引っかかったりしないように注意しましょう。
6. 周囲にスペースを確保
ウォーターサーバーの周囲には一定のスペースを確保することが推奨されます。これにより、メンテナンスやボトルの交換がスムーズに行えるだけでなく、空気の循環も良くなります。
7. 子供やペットの手の届かない場所
子供やペットが触れにくい場所に設置することで、誤操作や倒れる危険性を減らせます。特に、温水の取り扱いには注意が必要です。
8. 冷暖房機器の近くを避ける
冷暖房機器の近くにウォーターサーバーを置くと、温度変化が激しくなり、機械の寿命を縮めることがあります。また、熱風や冷気が直接当たらないようにすることも重要です。
ウォーターサーバーの設置場所に気をつけるポイントは、直射日光や湿気、温度変化に配慮し、安定した換気の良い場所を選び、電源コンセントの近くに置くことです。これにより、安全かつ衛生的にウォーターサーバーを利用することができます。
Q8. 雑菌が入っていても水を沸騰させれば大丈夫ですか?
ウォーターサーバーの水に雑菌が含まれている場合、水を沸騰させることで安全に飲むことができるかどうかについて説明します。
- 沸騰による雑菌の殺菌効果
1. 沸騰の基本的な効果
水を沸騰させることによって、ほとんどの雑菌やウイルスを殺菌することができます。一般的に、水を1分間沸騰させることで、病原性微生物のほとんどを殺すことができます。これは、サルモネラ菌や大腸菌、ノロウイルスなどに対して有効です。
2. 特定の菌やウイルスへの効果
特定の病原菌やウイルスは、熱に強いものも存在しますが、通常の家庭用のウォーターサーバーの水に含まれる一般的な雑菌に対しては、沸騰が有効です 。
- 沸騰で取り除けないリスク
1. トキシン(毒素)
一部の細菌が産生する毒素(例:黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンなど)は、熱に対して耐性があります。これらの毒素は、細菌が死滅した後も水中に残るため、沸騰だけでは完全に安全とは言えない場合があります 。
2. 重金属や化学物質
沸騰では、重金属や農薬、化学物質などの有害物質を取り除くことはできません。これらの物質は、蒸発や加熱では分解されないため、沸騰させても安全にならない場合があります 。
推奨される対策は以下の通りです。
1. 定期的なクリーニング
ウォーターサーバーの内部やパーツを定期的にクリーニングすることで、雑菌の繁殖を防ぐことができます。専門業者によるメンテナンスを利用するのも効果的です。
2. 高品質なウォーターサーバーの選択
抗菌機能や自動クリーニング機能が備わっているウォーターサーバーを選ぶことで、衛生状態を保つことができます。
水を沸騰させることで、ほとんどの雑菌やウイルスを殺菌することができますが、一部の熱耐性の毒素や化学物質については効果がありません。そのため、ウォーターサーバーの定期的なクリーニングやメンテナンス、高品質なサーバーの選択が重要です。
Q9. 乳幼児・高齢者がいる家庭で特に気をつける点はありますか?
ウォーターサーバーの利用を乳幼児・高齢者がいる家庭で特に気をつける点は以下の通りです。
- 衛生管理
- 水の品質
- 温水の取り扱い
- 安全な設置場所
- 適切な水の使用
1. 衛生管理
乳幼児や高齢者は免疫力が弱いため、ウォーターサーバーの衛生管理は特に重要です。
定期的なクリーニング: サーバー内部のパーツや水タンクを定期的にクリーニングし、雑菌の繁殖を防ぎます。
専門業者のメンテナンス: プロフェッショナルなクリーニングサービスを利用することで、徹底的な衛生管理が可能です。
2. 水の品質
ウォーターサーバーの水は乳幼児や高齢者にとって安全であることが必要です。
高品質の水を使用: ミネラルバランスが適切で、安全性が確認された水を使用することが推奨されます 。
ボトルの保管方法: ボトルを直射日光や高温多湿の場所に置かないようにし、開封後は速やかに使い切ることが大切です。
3. 温水の取り扱い
ウォーターサーバーの温水はやけどのリスクがあります。
チャイルドロック機能の活用: 温水の出る部分にチャイルドロックが付いているサーバーを選び、誤操作を防ぎます 。
高温の注意: サーバーの温水口を使う際は、特に乳幼児や高齢者が誤って触れないように注意します。
4. 安全な設置場所
ウォーターサーバーの設置場所にも注意が必要です。
安定した場所に設置: 倒れたり揺れたりしない安定した場所に設置します。
子供の手の届かない場所: 小さな子供が触れないように高い場所や安全な場所に設置します。
5. 適切な水の使用
ウォーターサーバーの水を乳幼児に使用する際には注意が必要です。
適切な温度での調乳: 粉ミルクの調乳には適温の水を使用し、必要に応じて沸騰させてから冷ますことが推奨されます 。
直飲みの注意: 直接飲む場合も、常に新鮮な水を使用し、飲み残しを再利用しないようにします。
ウォーターサーバーを乳幼児や高齢者がいる家庭で使用する際は、衛生管理の徹底、高品質な水の使用、温水の取り扱い、安全な設置場所の確保、適切な水の使用に特に注意することが重要です。これにより、家族全員が安全にウォーターサーバーを利用することができます。