毎年、誕生月に届く「ねんきん定期便」。封書で届くときもありますが、基本的に圧着ハガキで届きます。ペリっとはがして中を見ればいいだけなのに、なぜか、面倒とそのままポイッと捨ててしまう人も。しかし、資産形成を進めるうえで、ぜひ1年に1回は確認しておきたいもの。そこで、ねんきん定期便の見方や注意ポイントをみていきましょう。
月収38万円・38歳のサラリーマン、初めてみた〈ねんきん定期便〉に目が点「年金、少なっ!」…失望が一転、歓喜の〈年金受取額〉

毎年「ねんきん定期便」をチェックしていますか?

高齢者の生活を支える公的年金。しかし少子高齢化の進展とともに財政が厳しくなり、将来は減額が既定路線。「どうやら、老後は年金だけで生活をすることはできないらしい……」と、それぞれに自助努力が求められるようになりました。

 

一方で、年金は減額の方向にあるものの、(恐らく)ゼロになるわけではなく、引き続き、高齢者の生活を支える存在であることに変わりはありません。だからこそ、大まかにでも「将来、もらえるだろう年金額」は把握しておきたいもの。そこで役に立つのが「ねんきん定期便」です。

 

――ねんきん定期便⁉

 

ピンと来ていない人もいるかもしれませんが、これは日本年金機構から1年に1回、誕生月に送られてくるもの。これをみれば漠然とでも将来がイメージでき、将来のためのマネープランにも活かすことができます。

 

――あぁ、なんか1年に1回、届いているかも

 

そのような意識の人もいるでしょう。ねんきん定期便は35歳、45歳、59歳と、節目年齢とされる年以外は、圧着ハガキで届きます。「お知らせは内側にあります。矢印の方向にゆっくりはがしてご覧ください」と案内される、あのハガキです。

 

ただはがせばいいだけなのですが、そのひと手間が面倒くさくて、手元に届いてもそのまんま。いつの間にかどこかにいってしまっている……という人も珍しくないのではないでしょうか。特に「年金をもらうなんて、20年も、30年も先の話」という年代の人であれば、関心が薄くても当然のことかもしれません。また「そもそも、何が書かれているのか、よく分からない」という人も。

 

ねんきん定期便。そのサンプルはこちら(図表)。

 

 
出所:日本年金機構ホームページより
【画像】上:「ねんきん定期便」(50歳未満)サンプル(表)、下:「ねんきん定期便」(50歳未満)サンプル(裏) 出所:日本年金機構ホームページより

 

 

50歳未満であれば、「①保険料納付額」「②月別状況(直近13ヵ月)」「③年金加入期間」「④これまでの加入実績」の4項目ついてお知らせしてくれます。

 

そして多くの人が思うのが、「えっ、年金ってこれだけ?」というもの。「なんか、保険料を払うの、バカバカしく思えてきた」と、急にやさぐれる人も。そこで知っておきたいのが、50歳未満の「ねんきん定期便」に書かれているのは、あくまでも加入実績に基づいた「年金の見込額」だということです。