老人ホーム費用…4人に1人は子が負担
小池京子さん(仮名・82歳)。老人ホームから退去勧告を受け、退去するしかなかったといいます。夫が亡くなり7年。ひとり暮らしを続けてきましたが、広い家を維持するのは大変であり、また高齢女性のひとり暮らしは何かと不安。そこで決めたのが、老人ホームへの入居でした。
入居を希望したのは、介護・医療体制が充実し、看取りに対応する老人ホーム。いくつかのホームのパンフレットを比較検討した結果、気に入ったホームがありましたが、ネックになったのは費用。家賃の前払いとなる入居一時金は500万円、月額費用は20万円。対し、小林さんの年金は月15万円。手取りにすると13万円ほどです。月額費用に含まれないものも含めると、月に10万円ほどは貯金から取り崩すことになります。少々、費用的に難しい……そこで相談したのが長男でした。
――お金、出してくれるよね
小林さんには長男含めて3人の子どもがいます。自身の年金のほか、10万円を3人で負担すればひとり3万人強。それくらいであれば出してもらえるだろうという算段のもと、まずは長男に相談してみたというわけです。
実際に高齢の親から援助を求められたらどうでしょう。これまで育ててもらったという恩もあるでしょう。多くの人が仕方がないと受け入れるのではないでしょうか。小林さんの長男も、きょうだい間の費用負担については自分たちで決めるとしたうえで承諾。小林さんは晴れて第一希望のホームに入居することができたというわけです。
株式会社Speee/ケアスル 介護『介護施設の費用に関するアンケート』によると、介護施設の費用を負担している人は「入居者自身」が64.0%で最も多く、次に多いのが「入居者の子ども」の24.8%。老人ホーム費用、圧倒的に入居者自身が払うケースが多いものの、4人に1人は子が負担しています。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」来場登録受付中>>