長年議論となっている「賃貸派と持ち家派、どちらが得か」というテーマ。条件などにより答えは1つではないでしょう。本記事ではAさんの事例とともに、賃貸にすべきか持ち家にすべきかの判断ポイントについて、長岡FP事務所代表の長岡理知氏が解説します。
年収650万円の40代地方公務員、「一生賃貸派」だったが…いまさら老後資金を回してまで「5,000万円のマイホーム」を決断したワケ【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

賃貸暮らしのほうがお金を貯めやすそうにみえるが…

賃貸暮らしのほうがお金が貯まるとつい思いがちですが、一生の収支を計算していくと必ずしもそうではないことがわかります。子供の進路の希望、老後にも借りられるような物件数が豊富な地域かどうか、老後に必要な貯蓄はいくらか、などその家庭が置かれた環境によっては、一生賃貸暮らしは現実的ではないケースが非常に多いのです。

 

なにより、家族にとっての感情の問題は最優先です。損得勘定にばかり熱心になりますが、たとえ貯蓄が少し少なくなったとしても、家族が幸福を感じられる選択を優先すべきでしょう。

 

「賃貸 vs. 持ち家」の論争に答えはありません。自分のとっての最良の選択は、お金の損得勘定と家族とのコミュニケーションをバランスよく検討して決める必要があります。

 

 

長岡 理知

長岡FP事務所

代表