この春、大学を卒業し社会人になった新卒社員のなかには、今度の木曜日に初めて給与をもらうという人も。しかし金欠で、毎日、ランチ代を節約するというケースも珍しくありません。給与さえもらったら問題クリア! と希望をもっている人も多いですが、そういうわけにもいかなそうです。みていきましょう。
東京で生きていくって大変ですね…この春に上京〈月収23万円〉の大卒新入社員、給料日までの我慢と〈平均452円〉のランチ代をケチるも、この先も貧困確定に眩暈

給料日まで「ランチを我慢する」新卒社員の平均給与

株式会社リクルート/「ホットペッパーグルメ外食総研」が、働く人のランチ事情について調査したところによると、食べ方のトップは4年連続で「自炊、または家族等が作った食事」で31.1%。「小売店や飲食店で購入した食事」20.4%、「自分、または家族等が作った弁当」19.2%、「社食、学食」8.5%、「外食店内での食事」7.8%と続きました。

 

また平日のランチの予算は全体平均で452円。2年連続して過去最高額を更新しました。とはいえ、ワンコイン以下。働く人の厳しい懐事情が伺えます。

 

――ほんと、お腹が空いて死にそう

 

なんとも切羽詰まった状況を呟いたのは、この春、大学を卒業し、就職のために上京してきたというサラリーマン。金欠でランチ代を削ってしのいでいるといいます。初めての給料日まで残りわずか。まずはそれまでの辛抱です。

 

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、新規学卒者の平均給与は全国平均22万4,400円。学歴別にみていくと、高卒で18万6,800円、大卒で23万7,300円、大学院卒で27万6,000円。

 

また産業別にみていくと、最高額は「鉱業、採石業、砂利採取業」で28万8,200円。「医療、福祉」「運輸業、郵便業」「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」と続きます。

 

平均的な給与であれば、大卒で23万7,300円ほどが、あと数日で振り込まれるはず。そうすれば、ランチだって、腹いっぱいたべられるはず……空腹のなか夢は広がります。

 

ただすでに社会人歴がある人であれば、知っています。まだか、まだかと待っていた初給与。振り込まれ金額をみたときの落胆を。

 

仮に東京都在住の23歳、給与が23万円だったとしましょう。実際の手取りは18万円ほど。額面との差は5万円ほどにもなり、「なんでこんなに引かれているんだぁ」と思わず空に向かって叫んでしまっても、仕方がないことです。

 

【東京都在住大卒新卒社員「月収23万円」の場合の手取り額】

●額面:230,000円

●手取り:181,993円

(天引の内訳)

所得税:3,941円

住民税:8,725円

健康保険:12,000円

厚生年金:21,960円

雇用保険:1,380円