初々しい新入社員が慣れない通勤電車に戸惑う……日本の春の風物詩ともいうべき光景が日本の至る所で見られます。一方で、ゴールデンウィーク前、「はぁ~」と溜め息を漏らす新入社員の姿もまた風物詩です。新入社員が大きな溜め息をつく理由とは? みていきましょう。
悔やんでいます…「初任給23万円」の新卒サラリーマン、旧友との飲み会で撃沈!入社25日で「人生、間違えた」と悟った理由

新卒1年目…6割弱が「入社後にギャップを感じています」

さらに大卒新入社員の給与分布をみていくと、中央値は22万9,900円。下位25%で21.36万円、下位10%で19.61万円。上位25%で25.19万円、上位10%で27.99万円。初任給、額面で28万円だったという男性の友人。いまよりも給与水準の低い10年前のことなので、相当な待遇だった可能性があります。

 

同じ大学を卒業し、スタートラインは同じだったはず。しかし選択によって初任給の段階で大きな給与差がついてしまう現実に、「自分の選択は、果たして合っていたのだろうか?」「人生を間違えたのかもしれない」などと疑心暗鬼になったり、すでに後悔したり……そんな思いを抱いている新入社員は、私たちが思っている以上に多いのかもしれません。

 

株式ディスコが入社1年目の社会人を対象に行った調査によると、勤務先の企業への満足度は「入社前81.8%」から「現在75.3%」と、入社後にやや低迷。不満と回答する人が多かったのが「キャリアパス」「給与・待遇」「残業時間」の3項目でした。さらに「入社後のギャップ」は57.0%が「あり」と回答。「社会人になってから仕事やキャリアに関する価値観」は64.5%が「変化した」と回答しています。

 

ただ初任給は業界でも高水準だった会社を選んだという先輩社員からアドバイス。

 

――初任給はまわりから羨ましがられる金額だったけど、そのあと出世コースにのれず給与はそれほど上がらず。新入社員の段階で後悔なんて……早すぎる!

 

初任給でまわりと比べるのではなく、もっと長い視点で判断するほうが、結果的に後悔することはなさそうです。

 

[参考資料]

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

株式ディスコ「入社1年目の社会人を対象に行った調査」