大企業と中小企業、2社から内定を勝ち取ったら、どちらを選びますか? 大企業を選ぶ人が多いなか、あえて中小企業を選ぶ人もいます。その理由はさまざまですが、あとでその選択を悔やむことも。みていきましょう。
月収26万円、中小企業勤務の29歳サラリーマン「このまま、この会社にいても意味がないな」と悟った理由

大企業から内定も「あえて中小企業」を選んだワケ

――内定はいくつかもらったが、色々とチャレンジできると思い、今の会社に入社を決めた

 

30代を目の前にした男性。入社当時を振り返ります。男性は、従業員数が1万人を超える大企業のほか、従業員が100人に満たない中小企業まで、複数社の内定を獲得したといいます。熟慮の末に決めたのは中小企業。先輩を間近に見ることができ、成長の幅が大きいと感じたからだとか。

 

大学の同級生は大企業を選ばなかった男性に「もったいない、もったいない」と何度も言い、思いなおすようにアドバイスをしてくれたといいます。それでも男性の意思は固かったといいます。

 

同級生が大企業を推したのは、やはり給与面。厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、大卒サラリーマン(平均年齢42.4歳)の平均給与は月収で40.5万円、賞与を含めた年収で658.4万円。従業員1,000人以上企業勤務の大卒サラリーマン(平均年齢41.9歳)であれば、平均月収44.3万円、年収769.6万円。一方で従業員10~99人の牛小企業勤務の大卒サラリーマン(平均年齢43.6歳)であれば、平均月収で35.1万円、年収で531.2万円。月収で9万円、年収で200万円以上の差が生じています。

 

さらに年齢別にみていくと、20代前半では年50万円ほどだった差は、20代後半では年収で100万円以上の差が付き、30代後半で200万円以上に、40代後半では300万円以上の差が付きます。

 

【年齢別:大卒サラリーマン、中小企業と大企業の平均給与】

20~24歳:22.8万円(318.5万円)/24.1万円(370.0万円)

25~29歳:26.0万円(389.9万円)/28.7万円(519.3万円)

30~34歳:29.7万円(459.2万円)/35.1万円(630.5万円)

35~39歳:33.8万円(516.1万円)/42.3万円(756.5万円)

40~44歳:37.4万円(571.9万円)/46.3万円(809.2万円)

45~49歳:38.9万円(598.5万円)/52.7万円(901.7万円)

50~54歳:41.4万円(628.5万円)/57.2万円(988.1万円)

55~59歳:43.5万円(651.6万円)/57.2万円(975.1万円)

60~64歳:37.5万円(548.7万円)/45.5万円(740.3万円)

※数値左より、中小企業の平均月収(年収)/大企業の平均月収(年収)