「タクシードライバー不足」政府はライドシェア導入を決定
タクシードライバー不足が深刻になっています。コロナ禍で離職者が増え、今もコロナ以前の数に戻っていないのです。
乗客数はというと、コロナ禍で一時減少したものの、最近では外国人旅行者数も増し需要回復している状況です。また免許返納をする高齢者も増えており、地域を問わず、タクシーの必要性は今後も増加していくことが見込まれます。
政府はドライバー不足を解消すべく、2024年4月より一部地域や時間帯でライドシェア制度を導入することを決定しました。
車両不足が深刻な地域(都市部や観光地など)や時間帯に限って、タクシー会社が自家用車の運行を管理・活用するかたちで導入されます。業務委託は認められませんが、タクシー会社の講習を受ければ「第2種運転免許」がなくても、自家用車で有償運送をおこなうことが可能となります。ドライバーへの教育、運行管理、車両整備などについては、タクシー会社が責任を負います。
全面解禁については、タクシー業界が懸念を示していることを考慮し、慎重に検討されていくとされています。
過疎地に向けては「自家用有償旅客運送」制度を改正し、現在は運行を非営利に限り、運賃をタクシーの5割程度としているところ、株式会社の参入を認め、運賃8割程度に引き上げる予定です。
タクシードライバーの平均給与
ドライバーを増やしたいのなら、その他の参入を奨励するのではなく給与等待遇を改善すればいいのでは?と疑問視する声も挙がっています。
実際、タクシードライバーは平均してどれくらいの給与を得ているのでしょうか? 全国ハイヤー・タクシー連合会『令和4年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況』によると、令和4年6月度の月間給与(超過勤務手当等を含む)の平均は29万4,100円。令和3年1月〜12月の間に支払われた賞与・期末手当等の年間賞与の平均は 8万4,100円となっています。年間推計額は361万3,300円です。
同調査では全産業労働者の賃金についても調査しており、令和4年6月度の月間給与(超過勤務手当等を含む)の平均は34万100円、令和3年1月〜12月の間に支払われた賞与・期末手当等の年間賞与の平均は 88万4,500円。年間推計額は496万5,700円となっています。
タクシードライバーの給与は他の職種と比較して、低い傾向にあることがわかります。早朝から深夜まで長時間働けば稼げる、と言うこともできますが、拘束時間が長く、どちらにせよ待遇の改善が求められる状況です。
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