(※画像はイメージです/PIXTA)

おいしくて体にいい。赤ちゃんからご高齢の方までみんなに大人気の健康食材、さつまいも。今回はそんなさつまいもの魅力を、予防医学が専門の医師関由佳さんにインタビュー。ご自身の経験や暮らしぶりを交えながら、現代人に大切な食生活のポイントまでさまざまなことを教えていただきました。※本稿は、健康、食、暮らしをテーマに、専門家による「すぐに役立つ」情報を届けるサイト『AUX Magazine』からの転載記事です。

長寿の主食にもなっていたさつまいも

――さつまいもに含まれる栄養について教えてください。

 

 

さつまいもと聞くと「ブルーゾーン」の話が浮かびます。世界の長寿が集まる地域をそう呼ぶのですが、日本では沖縄や奄美の辺りになります。

 

ある研究によるとかつてその辺りでは紅芋やさつまいもが主食になっていたそうで、白米はその次。さつまいもは食物繊維やビタミン、ミネラル、カリウムなども豊富で、白米にはない栄養素が含まれている点が魅力だと思います。

 

――食物繊維にはどんな働きがあるのでしょうか?

 

ある研究によれば、加熱したさつまいもを1日300g摂取したグループは、食べなかったグループに対して排便量が1.6倍になって善玉菌が増加したことが分かったそうです。

 

食物繊維は善玉菌のエサになるので善玉菌を増やしてくれますし、それによって腸内環境が改善されて便秘解消やダイエット効果にもつながります。


またさつまいもの皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれているので、ぜひ皮ごと食べてほしいですね。

 

――さつまいもを食べすぎて良くないことはありますか?

 

 

さつまいもには水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれますが、不溶性の方を急激にたくさん食べてしまうとお腹が張ったり便秘になることがあります。

 

お腹が張ったりガスが出るのは消化不良のサイン。適度に少しずつ食べたり、水分を多めに飲みながら食べることをおすすめします。


それとさつまいもは糖質も多いので、普段食べているものにプラスして食べればカロリーオーバーになることも。おやつで食べているものを置き換えて100グラムくらい食べるのがちょうどいいと思います。

おいしいのはやっぱり焼き芋!

――さまざまな調理法がありますが焼き芋の魅力はどんなところでしょうか?

 

やっぱりおいしいですよね。私はさつまいももとうもろこしも焼いて食べるのが好きです。水を使わずに食材の持っている水分だけで調理できるので、栄養損失も少ないですし甘みや旨みも引き立ちます。

 

それとさつまいものビタミンCはデンプンで守られているので、加熱しても壊れにくいという特長があります。

 

――焼き芋にすると甘みを強く感じますが血糖値が気になる場合は?

 

さつまいもに含まれるデンプンは冷めると吸収されにくい構造の「レジスタントスターチ」に変化します。食物繊維と同じような役割をするので、血糖値が急上昇しにくく、腸内環境を整えたり、便秘解消にもつながります。

 
 

つまり血糖値が気になる方は焼き芋を冷やしてから食べるのがおすすめ。冷たくしてサラダにしたり、ひんやりスイーツにしたり、翌朝まで冷やして朝ご飯にするのもいいですね。

おいしい焼き芋が簡単に!ナチュラルストーングリル

――「ナチュラルストーングリル」はいかがですか?

 

おしゃれでかわいいですよね。私は結構、見た目も重視しますのでキッチンに置いてある感じもいいなと思いました。中の石を外せば普通の鍋として使えますし、パスタも茹でられそう。実用的な形だと思います。

 

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――これまで作っていた焼き芋との違いはどんなところでしょうか。

 

甘みがすごく強くなります。皮もパリッと仕上がって中はしっとり。焼き芋屋さんで売っているようなおいしさに仕上がって感動しました。鍋の中の石によって遠赤外線効果が高まり、甘さが凝縮される感じです。


他の野菜も試してみまして、玉ねぎは半分に切って皮ごと、大根は薄く切って10分ほど焼いてバルサミコ酢でいただきました。キャベツは下に少し水をしいて蒸し焼きのように。どれも甘みが凝縮されてとてもおいしかったです。

 

――おいしい焼き芋を作るコツがあれば教えてください。

 

さつまいもにはアミラーゼという消化酵素が含まれており、加熱するとデンプンを麦芽糖に分解してくれます。アミラーゼを十分に働かせるためには弱火でゆっくりと時間をかけて加熱すること。これが甘い焼き芋を作るコツです。


それとあまり開け閉めせずに動かさないのもポイント。基本的には鍋の中に石を置いて焼くだけで、料理が苦手な方でも簡単においしい焼き芋が作れると思います。

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