親「偏差値50以下の中学でいいんです」←“偏差値40超え”の時点でもう、本格的に受験勉強しないと受かりません…知らなければ撃沈する「中学受験の事実」
進学塾がわざわざ「厳しい入塾テスト」を行うワケ
ハイレベルな塾の入塾テストでは、数人にひとりしか合格できません。塾は営利企業ですから、本音としては、ひとりでも塾生を増やしたいところです。でも、合格基準点に達しないのに入塾させてしまうと、結局、その生徒は授業についていけなくなり、退塾してしまいます。そのため、すべての入塾希望者を受け入れるのは難しいのです。
とはいえ、せっかくいろいろと調べて「ここなら」と思った塾がある場合、なんとしても入りたいのが本音だと思います。
私は今まで数千人の入塾テストを受け付けて、採点し、合否の連絡をしてきました。そんな私の経験をもとに、進学塾の「入塾テスト」で合格点を取るにはどうしたらいいか、秘訣と裏ワザをお伝えしていきます。
受かるために知るべき、入塾テストの「4つの傾向」
入塾テストは、学校のテストとは違います。学校のテストがよくできていても、入塾テストに受からないことがあるのです。入塾テストには、次のような傾向があります。
●出題範囲が広い
●学校のテストに比べて問題数が多く、時間制限がシビア
●極端に点数が悪い科目があると不合格になる
●年度始めから後になるほど難しくなる
入塾テストは学校のテストとは別物と考え、対策を立てておくことで、合格の可能性を高めることができます。
具体的に、どう対策すればいいのでしょうか。まずは王道からお伝えします。
【王道の対策①】既習範囲の復習をして臨む
範囲が広いからこそ、既習範囲は穴がないようにしておきたいです。そこで、入塾テスト前に今の学年で習った範囲を復習しておくことをおすすめします。
年度始めに受けるのであれば、前の学年の範囲を復習しておきましょう。入塾テストの出題範囲は広いので、ターゲットを絞って勉強することができません。基本的に、これまで学校で習った内容すべてが出題範囲になります。
国語は、該当学年の漢字の読み書きは完璧にしておきましょう。完璧というのは、トメ、ハネ、出すところ、出さないところなどを正確に書くということです。学校の教科書やドリル、「ポケモンずかんドリルシリーズ」(小学館)のような市販のドリル、ネットで無料でダウンロードできる「ちびむすドリル」などを活用しましょう。
算数は、学校の教科書を最初から見直して、解き方を忘れている問題があれば復習しておきましょう。
【王道の対策②】解く問題を絞る
続いて、入塾テストで効率よく合格点を取る秘訣をお伝えします。塾のテストは、制限時間が厳しいので、効率よく解いていかないと「わかっていたのにできなかった」ということになりかねません。試験が始まったら1問目に取りかかる前に、試験問題全体にざっと目を通しましょう。
解けそうもない問題に時間をかけるよりは、基本的な問題を解くことに時間を使うことが大切です。無理して発展問題に取り組む必要はありません。配点は問題の難しさに比例しませんからね。問題の読み間違えなどのケアレスミスをしないことを意識したほうが、得点が高くなります。
基本問題は最初に集中していて、終わりに向かうほど発展的な問題構成になっていることが多いです。時間がかかりそうな問題はどんどん飛ばしながら解き進めましょう。
ひと通り解き終えて時間が余ったら、解答用紙に書いた字をチェックしましょう。あまりに雑な字は減点されますし、これから教えてもらうことになる塾の心証を悪くしかねません。
【裏ワザ】不合格でも「熱意」で勝負
もし不合格になってしまっても、手立てがないわけではありません。本人のやる気があることが前提ですが、たとえば「塾の授業がない日も塾に来て勉強する」ということを伝え、「ここでがんばりたいのでお願いします」と本人の口から講師にお願いすれば、入塾させてもらえる塾もあります。
塾は教室ごとに塾生獲得目標がありますから、ひとりでも多く入塾させたいと思っています。でも、塾は退塾率維持目標も背負っているのです。だから、授業についていけずに退塾してしまうことがないように、入塾テストで基準点未満の場合は仕方なく入塾を断るのです。
ただし、本人にやる気があり、基準点に満たないぶんをなんとか埋められそうだと思えば、特別に入塾許可を出すことも珍しいことではありません。やる気があることと、具体的にどのように努力するかを講師に伝えましょう。どうしても入塾は認められないと言われた場合でも、次の学期に再挑戦することが可能です。
入塾テストに合否はありますが、入試ではありません。あくまで、入塾してから授業についていけそうかを見極める判断材料のひとつです。
私自身、入塾テストで不合格になった生徒でも、よく相談したうえで入塾してもらったことが何度もありました。そうやって入塾した生徒の中から、いわゆる難関校に合格した生徒もいます。そのような指導をするのが塾講師としてのやりがい、醍醐味(だいごみ)でもありますから、どうしてもここでがんばりたいという塾でしたら、気持ちを伝えてみましょう。不合格になってからの粘りが大事です。
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<まとめ>
●入塾テストは学校のテストとは別物。
●できそうにない問題は飛ばし、できる問題のケアレスミスがないように注意する。
●不合格でも、熱意を伝えれば入塾できる可能性あり。粘ってみることも大切。
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西村 創(にしむら・はじめ)
受験指導専門家
早稲田アカデミー、駿台予備学校、河合塾Wingsなどで指導歴25年以上。新卒入社の早稲田アカデミーでは、入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。駿台予備学校ではシンガポール校講師を経て、当時初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。河合塾Wingsでは講師、教室長、エリアマネジャーを務める。現在はセミナー講演や書籍執筆、「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信などを中心に活動。著書は『改訂版 中学歴史が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)など多数。
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