老後の住まいに対して、持ち家だろうと賃貸であろうと、不安を抱く人が多いようです。そんな不安を払拭する解決法のひとつが「老人ホーム」。看取り看護もOKというところであれば、最期まで安心して入居できるでしょう。しかし、その安心が100%とはいえないようです。みていきましょう。
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持ち家でも、賃貸でも…老後の住まいに「不安はかなりある」

株式会社AlbaLinkが行った『老後の住まいに関する意識調査』によると、「老後の住まいに不安があるか?」の問いに対して、持ち家の人で「かなりある」と回答したのは38.0%、賃貸の人は49.3%。賃貸暮らし人のほうが、老後の住まいに危機感を抱いていることが分かりました。

 

持ち家の人が将来の住まいに対して不安を抱く理由、そのトップは「維持管理が大変」で52%。「住めなくなった際の手続き」20%、「住宅ローンを完済できるか」17%、「年をとると暮らしにくそう」16%と続きます。

 

一方、賃貸の人が将来の住まいに対して不安を抱く理由、そのトップは「家賃を払い続けられるか」で46%。「賃貸に住み続けられるか」35%、「持ち家に住み替えるべきか」16%と続きます。

 

老後の住まいを考えると、年を重ねるごとに「賃貸契約」が難しくなるという事情があります。貸す側は「もし孤独死されたら……」と、高齢者を避ける傾向にあるからです。そのような事情もあり、高齢になるほど持ち家率は高くなり、60代以上だと8~9割近くが持ち家となります。

 

しかし前述の通り、持ち家は持ち家で不安もいろいろ。「住み続ける」ということがいかに難しいことなのか、現役世代の人でもよく知っているようです。

 

・収入がなくなって年金生活になったとき、「家の管理」「外壁」「リフォーム」などにお金をかけられるか不安です(40代 女性)

・3階建ての2階リビングなので、将来足腰が弱ったときに不安(30代 女性)

・駅から遠いので、高齢でも歩けるのか不安(50代 女性)

 

40歳前に家を建て、60代でさらに高齢になっても快適に住めるようにバリアフリー対応のリフォームを行う……持ち家の場合、そんなパターンが多いでしょうか。ただ設備的には快適でも、それだけで一生涯通して住み続けられるかといえばそうとは限らないでしょう。たとえば、長年連れ添ったパートナーを亡くしたら……1人で住むには広すぎる家に、深い孤独や不安を感じるケースも珍しくはありません。