ファミリー層には嬉しいキャンペーンにイラつく、独り身の氷河期世代
総務省『消費者物価指数 東京都区部 2024年1月分(中旬速報値)』によると、総合指数は2020年を100として106.3。前年比は1.6%の上昇と2%を割り込みました。また生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.5。前年比は3.1%で、前月3.5%から大きく低下しました。
――いよいよ物価高もここまでか
物価高の苦しみからもおさらばかといえば、この低下は2022年から2023年にかけて行われていた全国旅行支援の影響によるものとされ、依然として物価高の状況は続いているというのが大方の見方です。
今回の物価高は2年近くにも及び、もはや値上げのニュースに鈍感になってきましたが、振り返ってみると、まさに歴史的な物価高、といえそうです。
たとえばマヨネーズ。昨今の卵の出荷減もあり、大きく値を上げました。2021年6月、マヨネーズ(ポリ容器入り/450g入り)の全国平均価格は232円。1ヵ月後には254円と9%の値上がり。その後、段階的に値上げは続き、2023年12月には362円に。この1年半でマヨネーズの価格は1.5倍に。子どもから大人まで大好きなポテトサラダも、思わず作るのを躊躇してしまうほどの値上げです。
あらゆるものが値上がりして誰もがため息をつくなか、メーカーやスーパーでは、さまざまな方法で消費者をバックアップ。たとえば、都内のあるスーパー。単価的には値下げになるよう、ファミリー対応の大容量パックの品揃えを充実。子育て世帯には嬉しいキャンペーンで家計を応援しています。そんななか、
――誰がこんなに使い切れんだよ!
そんな愚痴を投稿したのは、いわゆる氷河期世代真っ只中という、都内在住の40代男性。マヨネーズを買いに来ましたが、そこにあるのは、大容量のファミリーパックだけ。いつもは置いてある一人暮らしに嬉しい少量パックはどこかに追いやれれてしまったことに、独身の男性は思わずイラっとしてしまったといいます。