70歳・年齢の上限に達したパート女性…それでも働き続けたい
一般社団法人全国スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会の三団体は『スーパーマーケット年次統計調査』の最新、2023年調査の結果を公表しました
1店舗当たり、パート・アルバイトの割合は平均で72.6%(ゼロと回答した店舗を含む)。また募集時の時給は都市圏の店舗で、レジ担当が平均1,061円、中央値は1,072円、品出し担当が平均1,053円、中央値が1,071円。地方圏の店舗ではレジ担当が平均922円、中央値は920円、品出し担当が平均913円、中央値が912円でした。
また高齢者雇用についてみていくと、パート・アルバイトの上限年齢は平均70.7歳、中央値は70.0歳。有効回答を対象として集計したものではありますが、高齢者パート・アルバイトの定番といわれるスーパーのレジ打ち/品出しは、70歳がひとつの区切り。昨今は人手不足から、さらに年齢を引き上げる動きもありますが、現状、本人が希望しようと70歳以上はお断り、というのが平均です。
ーー20年以上働いてくれたおばちゃんの送別会だった
と投稿した、東京郊外のスーパーで働いているという50代男性。今回退職することになったのが、70歳、1人暮らしのパート女性だといいます。かれこれ20年以上、週5日、8時間勤務をずっと続けてきたのだとか。「もう少しここで(スーパー)で働きたかったけど。ダメだったのよ、決まりだからって」と、ちょっと寂しそうな女性。いまは他のアルバイトを探している最中で「この前、面接を受けた清掃員。年齢の上限がないから、大丈夫そう」だといいます。
総務省『労働力調査』によると、2020年、高齢就業者は906万人。就業率は65歳以上で25.1%、70歳以上で17.7%。男女別でみていくと、男性65歳以上で34.2%、70歳以上で25.4%、女性65歳以上で18.0%、70歳以上で12.2%です。高齢者の就業率は右肩上がりで増えていて、10年で5ポイント近くも増加しています。その働き方は6割弱が「役員を除く雇用者」で、そのうち半数以上、数にして268万人の高齢者が、パート・アルバイトとして働いています。