年金の受け取りを65歳より遅らせることで、受取額を増やすことができる「年金の繰り下げ受給」。しかし、実際に制度を活用している人は50人に1人だとか。一見、お得に見える制度のネガティブな一面をみていきます。
「年金、2倍になりますよ」につられて…65歳で年金17万円だった男性、75歳で手にする「衝撃の受取額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

65歳で「月17万円」の年金…75歳まで繰り下げたら

◆65歳で月17万円の年金…繰り下げ受給でどうなる?

・66歳0ヵ月…18万4,280円(増額率8.4%)

・67歳0ヵ月…19万8,560円(増額率16.8%)

・68歳0ヵ月…21万2,840円(増額率25.2%)

・69歳0ヵ月…22万7,120円(増額率33.6%)

・70歳0ヵ月…24万1,400円(増額率42.0%)

・71歳0ヵ月…25万5,680円(増額率50.4%)

・72歳0ヵ月…26万9,960円(増額率58.8%)

・73歳0ヵ月…28万4,240円(増額率67.2%)

・74歳0ヵ月…29万8,520円(増額率75.6%)

・75歳0ヵ月…31万2,800円(増額率84.0%)

 

75歳まで年金の受給を待てば、およそ2倍。月30万円を超える年金がもらえる計算です。 厚生労働省『厚生年金保険・国民年金事業年報』によると、2021年の年金の繰り下げ率は、老齢厚生年金受給者で2.0%、老齢基礎年金(のみの)受給者で1.8%でした。