費用がかからず手軽に作成できる「自筆証書遺言」と、紛失等を避けられるものの作成に手間がかかる「公正証書遺言」。それぞれにメリット・デメリットがありますが、条件を満たしていないと、遺言書が「無効」になるリスクも。本稿では、古尾谷裕昭氏監修の『生前と死後の手続きがきちんとわかる 今さら聞けない相続・贈与の超基本』(朝日新聞出版)より一部を抜粋し、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類について解説します。

遺言書の作成②:公証人に作成してもらう「公正証書遺言」

要式の不備による無効や紛失を避けられる

 

公正証書遺言は、遺言者の口述に基づき公証人が作成し、原本を公証役場で保管してもらう遺言書です。法律の専門家である公証人のアドバイスが受けられるため、要式の不備で無効になるということもなく、紛失等のリスクも避けられます。

 

また、相続発生後も家庭裁判所の検認が不要など、利点の多い方法といえるでしょう。

 

一方で公証役場まで足を運び、公証人と打ち合わせるなど、手続きに手間を要します。手数料も財産の額に応じてかかります。公証役場では無料相談も行っているので、検討している場合は問い合わせてみてもよいでしょう。

 

手間と費用はかかるけど確実で安心

法律の専門家が作成してくれる公正証書遺言は、要式の不備による無効を防ぐことができるほか、公証役場に保管してもらえるなど、遺言者の意思を確実に残すことができる方法です。

 

 

【費用】
・公証役場に支払う手数料(財産額に応じて変動)
・証人への謝礼
・公証人の出張費、交通費など(公証役場以外で作成する場合)

【作成に必要な書類】
・遺言者の本人確認資料(発行から3カ月以内の印鑑登録証明書あるいは運転免許証や
マイナンバーカードなど)
・遺言者の戸籍謄本
・遺言者と相続人の続柄がわかる戸籍謄本
・遺贈する場合は受遺者の住民票の写し
・不動産の登記事項証明書と固定資産税納税通知書または固定資産評価証明
・預貯金の通帳のコピー
・証人の氏名、生年月日、職業を記したメモ
・遺言執行者を指定する場合は、その人の氏名、生年月日、職業を記したメモ
・遺言者の実印、証人の認め印(作成日当日持参)

 

 

 

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古尾谷 裕昭

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