中学校から私立へ…公立との教育費の差はどれくらい?
子どもの進路。中学生以降、公立に進むか、私立に進むかで、教育費はどれくらい変わるのでしょうか。文部科学省『令和3年度 子供の学習費調査』でみてみましょう。
中学校、私立学校の学習費は公立学校の2.7倍。習い事など学校外でかかる費用は公立学校と変わりませんが、学費で8倍超の大差がつきます。
そして高等学校。私立学校の学習費は公立学校の2.0倍。中学校よりは差は縮まるものの、依然として大きな差があることに変わりありません。また付属大学への内部進学という場合、普段の学習も手を抜けず、私立では意外と学習塾代がかさみます。
【中学校】
◆公立:53万8,799円
(内訳)
・学校教育費:13万2,349円
・学校給食費:3万7,670円
・学校外活動費:36万8,780円
◆私立:143万6,353円
(内訳)
・学校教育費:106万1,350円
・学校給食費:7,227円
・学校外活動費:36万7,776円
【高等学校】
◆公立:51万2,971円
(内訳)
・学校教育費:30万9,261円
・学校外活動費:20万3,710円
◆私立:105万4,444円
(内訳)
・学校教育費:75万0,362円
・学校外活動費:30万4,082円
こうしてみていくと、私立中学校に進学した場合、圧倒的にお金がかかることは明白。ただ有名私立大学の附属中学校に進学できたら、内部進学の厳しさはあるものの、エスカレーターで大学まで進学できる……そんな「子どものため」を理由に、親は頑張ってしまうものです。
子どもの教育費で家計が火の車。日本政策金融公庫『令和3年度 教育費負担の実態調査』によると、教育費の捻出のためにすることとして、最多は「教育費以外の支出を削っている(節約)」で28.6%。その節約の項目として最も多いのが「旅行・レジャー費」62.2%。「外食費」59.8% 、「衣類の購入費」38.9 %、「食費」32.8%と続きます。きっとこれらの言葉の先頭には、たいてい「親の」という言葉が付くはず。そして真っ先に削られるのは、お父さんにかかるお金であることは言わずもがな。
「子どものために、子どものために」を念仏のように唱えながら、お昼ご飯はおにぎり1個で我慢……苦行のような毎日に「どこのうちも、大変ですね」と、お父さん同士で苦笑い……そんな光景も、もはや定番です。