小学生の子をもつ親であれば、どこかで「我が子は公立中学校か、それとも私立中学校か」と考えたことがあるでしょう。そして奥さんのほうが積極的となり、中学受験に舵を切るというパターンが多いようです。受験を決めてから始まるのは、なんとも切ない日々……みていきましょう。
ねぇ、お友達みーんな中学受験するんだって…40代サラリーマン「月収37万円」だったが、妻のひと言で始まる苦行の日々 (※写真はイメージです/PIXTA)

あるある話…妻のひと言で「中学受験に挑戦」

ある日、家で晩酌をしていると

 

妻:ねぇ、大翔のお友達の漣くんって知ってる?

夫:サッカーチームで一緒の⁉

妻:そう、今日、漣くんのお母さんと会ったんだけど、漣くん、中学受験するみたいよ

 

そんな夫婦の会話、「うちもしたことがある」とデジャブに感じた人も多いのではないでしょうか。子どもの教育については妻に任せっきりというパターンが多い、日本のお父さん。妻の口から「うちの子も中学受験させましょう」というひと言が出ないかどうかと冷や冷やしている……というよりも、このような会話が出たら、すでに奥さんの心は決まっています。「うちは公立でいいんじゃないか?」といっても「お友達、みんな受験するんだから」と、たった1人の友達の話がいつの間にか友達全員の話にすり替わり、お父さんはあえなく陥落。一家総力戦で中学受験へまっしぐらとなります。

 

東京都教育委員会『令和4年度公立学校統計調査報告書』によると、令和4年3月に東京都の公立小学校を卒業した9万8,239人のうち、私立中学校に進学したのは1万9,025人で、全体に占める割合は19.73%。中学受験をして最終的に公立中学校への進学を決めた子もいるでしょうから、中学受験に挑戦することは、東京ではいまや普通のことです。

 

さらに東京23区内でも地域によって受験熱に差はあり、最も私立中学受験進学率が高い「文京区」では49.44%に達し、2人に1人は私立中学へ進学。文京区の公立小学校では「中学校に行っても一緒だね」という、全国のどこでも聞かれる会話は皆無で「中学校に行ったらバラバラだね」が一般的です(関連記事:『東京都23区「中学受験進学率」ランキング《2021年》』)。

 

第1子が中学受験に挑戦となると、親の年齢は40代前半くらいでしょうか。厚生労働省の調査によると、同年齢のサラリーマン(正社員)の平均月収は37.07万円。手取りにすると29万円ほどです。そこから住宅ローン、または家賃を払い、食費に光熱費に……残ったお金でさらに子どもの学習塾代がプラス。

 

――おれのお小遣いがないじゃないか!

 

そんな夫の叫びに「私もパートに出るから、大丈夫よ」と華麗にスルーされること必至です。