初心者トレーダーが「無理な逆張り」をしてしまうワケ
多くの初心者トレーダーが積み重ねた収益を減らしている代表的な要因は、無理な逆張りです。テクニカル手法としての逆張りは問題ありませんが、感情に左右された逆張りは資産を大きく減らすリスクが高まります。今回は、心理的な側面に着目して無理な逆張りをおこなってしまう代表的な理由を3つ紹介します。これらの要素に当てはまる人は、いま一度自分のトレードを振り返ってみると発見が得られるかもしれません。
①トレードしている感覚がないと不安
1つ目の心理的要因は、トレードしている感覚がないと不安になってしまう心理です。常に相場と繋がっていたいという心理状態は初心者トレーダーに多く見られます。
常に相場と繋がっていることのデメリットは「チャンスに対する感度が低くなる可能性があること」です。FXで結果を出すためには、チャンスで普段以上に大きくロットを掛けて、大きく収益を出すメリハリが必要です。しかし、初心者トレーダーで常にチャートと向き合っている人は、目の前で起きている価格変動にだけ着目してしまい、相場全体で起きていることに鈍感になってしまいます。その結果、やみくもにトレードすることが増え、安定した結果を残すことができません。
また、トレードをすることが目的となってしまうと、トレードしていない時間に不安を感じます。意図しない逆張りは、このような心理的不安に陥った時に起こることが多いのです。
②負けを早く取り戻したいという焦り
2つ目の心理的要因は、マイナスを取り戻したいという心理です。この心理状態はマイナスの額が多いほど起こりやすく、マイナスが起きた期間が直近であればあるほど強く起こる可能性があります。
FXをしていれば誰でも損切りをすることがあります。しかし、損切りをした後に気持ちを切り替えられるかどうかで初心者とプロトレーダーの違いが現れます。損切り後にしっかりと気持ちを切り替え、次のトレードをフラットに考えられるのがプロトレーダーです。
逆に、損切りした時のトレードから切り替えられず、次のトレードで必ず取り返そうとするのが初心者トレーダーです。負けを取り返そうとする思考は、普段ならトレードを見送るような場面でも一発逆転のチャンスだと捉える傾向にあります。このような思考が無理な逆張りにつながり、より損失額を大きくする要因になります。