テクニカル分析を行っているトレーダーは多いでしょう。しかし時折、テクニカル分析が機能しなくなる場面に出会うことがあります。一体どのような要因が考えられるでしょうか? 今回は、テクニカル分析を使ったトレードで特に初心者が注意すべきことについて、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏が解説します。
挫折する初心者トレーダー続出…FXで「テクニカル分析」が機能しないときに考えられる3つの要因【月利30%トレーダーの助言】 ※画像はイメージです/PIXTA

急に自信をなくしてしまう初心者トレーダー

これまでどれくらいの時間を、トレードの勉強にあててきたか覚えている人はいるでしょうか。トレード成績が軌道に乗っている人で自分のこれまでの学習時間がわかる人はほとんどいないでしょう。成功しているトレーダーは学習のために自分の時間を膨大に割いています。FXを始めたての人は、トレードに関する書籍やテクニカル分析に関わるセミナーなど、自己学習によってトレードスキルの向上に努めているはずです。

 

しかし、学習によって培った知識が実際のトレードで役に立つかどうかは、実践を経験しなければわかりません。日常生活でもそうですが、インプットとアウトプットの比率を考えて行動しなければ、成長するスピードは速くならないでしょう。

 

初心者トレーダーで勉強して知識をつけた人のなかに、実際の相場で勉強してきたトレードスキルがなかなか機能せず、自分のトレードスキルに自信をなくしてしまう人がいます。そのような人の多くはトレード経験が浅く、勉強したトレード手法が条件によって機能しにくくなることを知らずにトレードしています。イレギュラーな相場の対応に慣れていないことで、自分自身のトレードに自信を失くし、トレードすることに対して過度な恐怖心を持ってしまいます。

 

また、トレーダーによっては「勉強してもどうせ意味がない」という自暴自棄な考え方に陥り、無理なトレードを繰り返すキッカケになってしまいます。もちろん自暴自棄なトレードは大きな損切りを招く可能性が非常に高いので、長続きしないトレード人生となってしまうでしょう。

テクニカル分析が機能しなくなった相場で考えられること

為替相場では、テクニカル分析が機能しにくいタイミングが存在します。また、先入観を持ちすぎたトレードは、トレーダーの視野を狭くし、客観的な相場分析を妨げます。今回は、自分のテクニカル分析が機能しなくなったときに起こっている可能性が高い事象を3つ解説します。

 

1.ファンダメンタルズ的要素で大きな変動がある

1つ目の要因は、世界経済の動向に関わるようなファンダメンタルズの変化です。株式市場をはじめ、為替市場も世界経済の動向が大きく影響します。世界経済において、誰も予想していない急なサプライズには過度に反応します。急な経済情勢の大きな動きはトレーダーも混乱している場面が多く、基本的にテクニカル分析が機能しないことが多いのです。

 

多くのプロトレーダーはファンダメンタルズの変化の節目でトレードを行いません。しっかりと対局を見定めて、テクニカル分析が機能するタイミングを待ってから新規のポジション取りを行います。プロトレーダーのモットーは確率高く利益を狙えるトレードに集中することなのです。