年収690万円のQさん(42歳)会社員。ネットでみた「年収の8倍まではローンを組んでも大丈夫」という情報を信じて、6,000万円のマンションを購入しました。マイホーム購入後は日々節約に励むも、毎月「11万円」もの赤字が。しかし、助けを求めて相談へ来たQさんに、筆者である株式会社FAMORE代表取締役の武田拓也FPは「全然大丈夫です」と声をかけたそうです。いったいなぜなのか、詳しくみていきましょう。
年収690万円の42歳サラリーマン、6,000万円のマイホーム購入で「毎月11万円の赤字」だが…FP「全然大丈夫ですよ」のワケ【事例解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

“毎月11万円の赤字”も、FP「大丈夫ですよ」のワケ

Qさんの家計状況は、下記のとおりです。

 

【毎月の収入】
手取り……35万円(ボーナスを含めない月々の手取り金額)

 

【住宅ローンについて】
ローン金額……6,000万円
ローン年数……35年
金利……0.8%
月々の返済額……16万円

 

【毎月の生活費】
住居費……16万円
食費……6.5万円
水道光熱費……2.5万円
通信費……1万円
交通費……2万円
交際費……3万円
娯楽費……3万円
医療費……0.5万円
保険料……3.5万円
被服費……1万円
教育費……4万円
理美容代……1万円
その他……2万円
貯蓄……0円

 

支出合計……46万円

月々の収支……マイナス11万円

 

Qさんは、「毎月の収支が10万円ほどマイナスです。このままでは大変だと思って相談に来ました。どうすればいいでしょうか」と焦っています。

 

しかし、筆者は「そんなに悲観的にならなくても、全然大丈夫ですよ」と声をかけました。

 

家計を確認する際は「年単位」で

というのも、たしかに月々の収支でみた場合は11万円マイナスですが、その分はボーナスでなんとかカバーできていたためです。さらに、貯蓄が増えず、子どもの教育費などが膨らんでいる状態ではあるものの、突発的な費用や固定資産税などの年間でかかる費用は奥さんのパート収入で賄えています。

 

収支についてよくよく聞いてみると、月々の家計は大きくマイナスですが、年間の収支ではバランスがとれていたのです

 

また、奥さんはパート収入の一部を貯蓄しており、ある程度まとまった貯蓄があるとのこと。お子さんたちの学費も生命保険の学資保険を掛けられており、一部は準備ができている状態でした。

 

月単位で家計を見るのではなく、年単位で家計を確認していただくことで見え方は変わります。

月々の赤字を防ぐ「2つ」の選択肢

1.住宅ローンの「繰り上げ返済」

もしも月々の収支がマイナスであることが気になる場合には、貯蓄を住宅ローンの繰り上げ返済にあてる選択肢もあります。繰り上げ返済をすることで月々のローン返済額を抑えることができるためです。ただし、貯蓄の全額を繰り上げ返済に使ってしまうと突発的な支出に対応できなくなる可能性がありますから、無理のない金額にしておきましょう。

 

2.NISA

また、学資保険などの生命保険は低金利のため、ほとんど増えません。さらに、保険というのは“長期契約”のため、途中で解約すると元本割れすることがほとんどです。ある程度の余裕を持たせたいのであれば、「NISA」を活用して長期の積み立てをしましょう。

 

運用益が非課税になりますし、途中で解約しても違約金はほぼ発生しません。ただし、NISAの場合は元本保証があるわけではないので、利用時はリスクを抑えたバランスタイプの投資信託やリスクの低い債券タイプの投資信託を組み合わせて保有するといった「リスク分散」を心がけてください。