高等教育の種類と費用
◆学校数も生徒数も私立大学がもっとも多い
高校卒業後に進める高等教育機関は、大学、短期大学、高等専門学校(4年次編入)、専門学校があります。在学者が最も多いのは大学、次が専門学校です。
大学は、私立、公立、国立では、学校数でも学生数でも私立が多く、高校までとは大きく違ってきます。
国立・公立大学の学費は、国により標準額が定められています。標準額を基に各大学が決めますが、それほど大きな差はありません。
私立大学はそれぞれの学校が独自に決め、国・公立よりも高めです。国・公立、私立とも初年度は授業料に加えて入学金を納めます。私立では、授業料と合わせて毎年、施設設備費も支払うのが一般的です([図表4]参照)。
◆私立の学費は志望する学校・学部を確認
入学金が必要な初年度に学校に払う費用は、国立が約82万円、公立が約93万円、私立大学は約136万円。
2年目以降は、国・公立が授業料の約54万円、私立が施設設備費と授業料の合計で約111万円。
かつて、平均的に私立は国立の5倍程度の費用がかかりましたが、現在は2倍程度です。
ただし、国・公立は学部による授業料の差はありませんが、私立は、そもそも大学ごとに授業料や施設設備費が異なり、同じ大学でも学部によりかなり違います(下の表5参照)。文科系よりも理科系が高めです。
私立の専門学校も、平均的には私立大学と同程度ですが、専攻する分野によりかなり違いがあります。私立は、平均額ではなく志望する学校・学部の費用を事前に確認しておくことが必須です。
坂本 綾子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定CFP
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
※イラスト作成:松岡 未来(ヤング荘)(『子どもにかかるお金の超基本』本文より)