勤めている会社の仕事しかしていない場合、会社が倒産してしまえば、そこでキャリアも途絶えることになります。最悪の結末を避けるには、どのような準備が必要なのでしょうか。今回は、米国・人材系ビジネスの最前線企業「LinkedIn」の日本代表を務めた経験もある村上臣氏の著書『稼ぎ方2.0「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』から一部を抜粋し、複数のキャリアを同時に走らせる重要性について考えます。
会社が倒産→「人生終了」にならないために”複数のキャリア”を同時に走らせる方法 (※写真はイメージです/PIXTA)

複数のキャリアを両立させる方法

複数のキャリアを作るにあたっては、本書でお話ししてきたような副業クリエイターを始めるというのが第一の方法となります。副業は本業から派生的に誕生するものもあれば、ただの趣味から派生するものもあります。

 

個人的な趣味であっても、ただのエンタメとして消費するのではなく、「誰かの問題解決をする」というスタンスに立てば、立派な副業となり得ます。

 

私の場合でいうと、ドラムを叩いてレストランのまかない食を食べさせてもらっていた経験があります。それもキャリアになり得る趣味の一つといえるかもしれません。

 

出演料という形でのギャランティは受け取っていませんでしたが、食事をもらうという価値交換は発生しているので「キャリア」といってもあながち間違ってはいないと思います。

 

ほかに例を挙げれば、趣味でDIYをしている人が、誰かの課題を解決すれば、それがキャリアになる余地はあります。

 

特にこれからの時代はシニア世代の人口が確実に増えるので、シニア世代向けの問題解決が仕事になる可能性は十分にあります。

 

お金を払ってもいいから家の中の高い場所にある電球を替えてほしいと思っている人は多そうですし、スマホのアプリの使い方を教えてほしいと思っている人も少なくないはずです。

 

実際に、街中にあるキャリアショップでは、高齢者向けにスマホの初期設定サポートを3,000円程度の料金で請け負っています。キャリアショップが3,000円で行なっているサービスを個人が1,000円で請け負えば、立派な副業が成立するのではないでしょうか。

 

あるいは「ゲーム」など、もっと趣味性が高そうな分野でも、キャリアの形成は可能です。

 

欧米では、オンラインゲームの上級者が、初級者に向けてゲームを教えるためのサイトが充実しています。昔でいえば、ファミコンの攻略本などがゲームファンの人気を集めていましたが、あの攻略の伝授がオンライン上で行なわれているようなイメージです。

 

特に今は、マルチプレイヤーゲーム(オンラインを通じて、ほかのプレイヤーと遊ぶことができるゲーム)が流行っているのですが、マルチプレイヤーゲームにド素人が参入するとすぐに倒されたりして楽しめないという問題があります。

 

そこで上級者が、ある程度レベルを上げたり装備をつけたりするサポートをして収入を得ているのです。時代を反映した副業だと思います。

 

 

村上 臣

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部

客員教員