時間ではなく「仕事の内容」で自分を評価する
「会社のためではなく、自己実現のために仕事をする」
そういわれても、会社で本業をしている以上は会社のために頑張らなければいけないのではないかと考える人も多いと思います。
会社の期待にどれだけ応えられているのかわからず、とにかく与えられた仕事をたくさんこなそうとしているかもしれません。
そんな人は、考え方のパラダイムシフトを行なう必要があります。
会社はもはや人生を預ける対象ではありません。「会社あっての自分。会社によって自分が生かされている」という考え方から、「まず自分があって、自分の一部が会社に貢献している」という考え方への転換を図るのです。
稼ぎ方1.0の時代は、会社の仕事が人生の中心を占めていました。
労働時間も長く、休日も疲労を回復させるためのもの、という位置づけで捉えられ、家族や友人との時間はないがしろにされてきました。よくある頭の中を円グラフにした図でいうと、8〜9割が会社の仕事で埋められているような状況です。
しかし、稼ぎ方2.0の時代はZ世代を中心に、会社以外の要素を重視する考え方へのシフトが進んでいます。
会社の仕事だけでなく、家族とのつながりや友人関係、趣味や副業などの要素がすべて充足してはじめて人生が充足すると考えるようになっています。
副業で成功したいのなら、やはり会社に依存する思考から自律的な思考へとシフトをしなければなりません。
パラダイムシフトをする上で、まず行ないたいのが「自分が仕事をしている時点で、すでに会社に貢献していると信じる」と考えるということです。
日本の大企業は総合職採用を行なっているので、社員は会社からいわれたことはすべてやらないといけないという思い込みがあります。
しかし、ジョブ型雇用の欧米では、入社時から期待されている仕事の内容が明確です。期待されている仕事をきちんとこなしていれば、それ以外の仕事をする必要はありません。
「会社の期待に応えられているか不安。もっと会社に貢献しなければ」などと思い悩む余地がないのです。
これから日本でもジョブ型雇用の導入が進むわけですから、このようなジョブ型のマインドセットを持っておいて損はないでしょう。
「求められる最低限の仕事をしているだけで、会社のためになっている」と考え、胸を張っていいのです。
ジョブ型のマインドセットに転換できれば、会社の仕事は定時できちんと終わらせて、帰宅後はクリエイター活動に注力するという切り替えもしやすくなるはずです。
実際に、アメリカではフルタイム就労者の43.0%が副業をしているというデータがあります。もちろん、コロナ禍で生活のために副業をせざるを得ない人が出ているという理由も否定できませんが、副業をポジティブに捉えている人が多いのも事実です。
私の周りでも、副業をしている欧米人は相当な数に上ります。公務員でも副業はできる場合もありますし、副業が文化になっているのを実感します。