会社員として仕事をしながら、副業でユーチューバーやライターなどのクリエイター活動を行っている人は少なくありません。そうした「副業クリエイター」は、どうすればファンを増やしていけるのでしょうか。今回は、米国・人材系ビジネスの最前線企業「LinkedIn」の日本代表を務めた経験もある村上臣氏の著書『稼ぎ方2.0「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』から一部を抜粋し、「一人目のファン」の獲得に不可欠な人的ネットワークについて解説します。
稼ぐ「副業クリエイター」が社外に”ゆるいネットワーク”を築いている理由 (※写真はイメージです/PIXTA)

ヨコのつながりからファンを増やそう

クリエイターエコノミーの分野でも、ヨコのつながりは大きな意味を持ちます。なぜ、ヨコのつながりが有利なのかというと、一つは自分のファンを作るのに役立つからです。

 

会社員が副業クリエイターとして活動するにあたっては、ファンを作る必要があります。ファンの数ゼロの人が、一人目のファンを獲得するのは至難の業です。

 

副業のファンを増やすために、会社内で働きかけるというのも現実的ではありません。クリエイター活動を会社の人には知られたくないという人もいるはずです。

 

そんなとき、SNS上でヨコのつながりを持っている人が初期のファンになってくれたら、非常にラクなのは間違いありません。

 

また、クリエイター活動をする仲間同士でファンを増やす効果もあります。

 

例えば、同じようにプラモデルを作って販売しているクリエイター同士が競合してファンを取り合うということもあり得ますが、ファンが全面的に重なっているケースは稀です。

 

「クルマのプラモデルを作るのが得意」「ガンプラを作るのが得意」など、ジャンルが狭くなればなるほど、ファンの重なりは小さくなるので、コラボレーションをするとお互いのファンに認知してもらい、ファンになってもらえる可能性が生じます。

 

さらに、ヨコのつながりのメリットをもう一つ挙げるとすれば、クリエイターとしての幅が広がるということです。

 

どんな商品やサービスを提供している場合でも、たった一人でクリエーションをしていると、どうしても行き詰まることがあります。

 

プロの画家でも、絵を描くことに飽きてしまって活動を休止してしまうことがあるくらいです。

 

行き詰まったときに、ジャンルが違うクリエイター仲間とつながることで、「こうすればいい」というヒントをもらえます。

 

ヨコのつながりの助けによって表現や活動の幅が広がり、活動継続のモチベーションも得られるのです。

 

 

村上 臣

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部

客員教員