自覚症状なしに「指定難病」にかかっている可能性も
股関節ドックで見つかる疾患には、先述した臼蓋形成不全のほか、「特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこつえししょう)」があります。これは、大腿骨頭の一部が壊死に陥った状態のことです。現在、日本では厚生労働省により指定難病とされており、医療費補助の対象となっています。
原因については長年研究が進んでいるものの、まだ解明されていません。しかし、以下の習慣が発症に関与しているとされています。
・アルコールを多飲している
・喫煙の習慣がある
特発性大腿骨頭壊死症は男女ともに発症しますが、女性の場合はなんらかの治療のため、ステロイド剤を使用していることが原因で発症するケースが目立ちます。一方、男性の場合はアルコールや喫煙が原因で発症することが多いとされています。特にアルコールについては、国際的に以下の基準が定められています。
※ 公益財団法人難病医学研究財団 難病情報センター「特発性大腿骨頭壊死症(指定難病71)」
特発性大腿骨頭壊死症が発生した時点では、特に自覚症状はありません。しかし、骨が壊死した部分が潰れ、大腿骨頭に圧潰が生じると、急激な股関節痛や、腰痛、膝痛、臀部痛などが起き、症状がひどくなれば日常生活が困難になります。
上記の基準量を超えたアルコール量を摂取している場合は、1度、股関節ドックを受けることをおすすめします。
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