「日本の年金は詐欺と同じですよ」と憤慨の47歳会社員…数時間後「自分が間違っていました」と反省のワケ【FPが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)
一時期あらゆるメディアで盛んに報じられた「老後2,000万円問題」。1度は耳目に触れたことがあるのではないでしょうか。株式会社アセット・アドバンテージ代表取締役の山中伸枝ファイナンシャルプランナーのところにも「老後に2,000万円も必要なんですか?」と青い顔をして相談に訪れるシニアが後を絶たないといいます。 今回はそのなかの1人、53歳の藤田さん(仮名)の事例とともに、老後本当に必要な資金額やその考え方についてみていきましょう。
年金は「もらうもの」ではなく「創るもの」
いずれにしろ、年金を「もらうもの」と思ってしまうと、とかく人は他力本願ですから、いろいろ不満が出てきます。
しかし、年金は本来「創るもの」という意識が非常に重要です。自分で創らないと将来の年金はないので、いかに働いてどのように保険料を負担するのかを考えておかないと、将来もらえる年金は少なくなります。
「実は……今日ここにくるまでは漠然と、“年金なんて頼りにならない”なんて勝手に思っていました。でもいろいろお話を聞いてみて、いかに自分が間違った理解をしていたのかわかりました。不安だと騒ぐ前に、しっかりとこれからのことを考えることにします」
斉藤様はまっすぐな目でそう言い、また追って進捗報告に来ますとお帰りになられました。
年金に関しては、正直なところ本当に誤解が多いのが現状です。誤解を基本に物事を考えていては、結果的にご自身の損になってしまいます。ぜひこの機会に年金を正しく理解し、そのうえで適切な老後準備を進めていきましょう。
山中 伸枝
株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役
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株式会社アセット・アドバンテージ
代表取締役
1993年、米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業後、メーカーに勤務し、人事、経理、海外業務を担当。留学経験や海外業務・人事業務などを通じ、これからはひとりひとりが、自らの知識と信念で自分の人生を切り開いていく時代と痛感し、お金のアドバイザーであるファイナンシャルプランナーを目指す。
2002年にファイナンシャルプランナーの初級資格AFPを、2004年に同国際資格であるCFP資格を取得した後、どこの金融機関にも属さない、中立公正な独立系FPとしての活動を開始。金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。
個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとする。
著書に、『「なんとかなる」ではどうにもならない定年後のお金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)、『ど素人が始めるiDeCoの本』(翔泳社)、『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東京経済新報社)、『会社も従業員もトクをする! 中小企業のための「企業型DC・iDeCo+」のはじめ方』(同文舘出版)などがある。
●確定拠出年金の相談ができる全国のFPネットワーク
「FP相談ねっと」代表
https://fpsdn.net/
●公的保険のプロアドバイザーを育成する
「一般社団法人 公的保険アドバイザー協会」理事
https://siaa.or.jp/
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連載「セゾンのくらし大研究」発…あなたの大切な資産、どう守る?
本記事は、株式会社クレディセゾンが運営する『セゾンのくらし大研究』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。